元・利きトウモロコシ師の超高速M&A｜Vol.088 | M&A BANK

25歳でmixiに売却。その前は「利きトウモロコシ」？

島袋
今日は、エンタメマッチングアプリ「パト」を運営されている、キネカ社の籔本社長に来ていただきました。
パトを運営される以前に、株式会社コンフィアンザで運営されていた街コン事業を、mixiさんにバイアウトされましたよね。今回はその経緯を教えていただければと思います。

島袋
もともと学生起業家だったんですよね？

籔本
実は、少しだけ就職していました。卒業して1年ぐらいしてから創業しています。

島袋
就職したんですか?

籔本
新卒で商社に就職して、僕は野菜、特にとうもろこし担当でした。
朝会社に行くと床に新聞紙が並べられていて、そこに冷凍のとうもろこしが何種類か置かれているんですよ。
それを食べてどこ産のとうもろこしかを当てられるようになるまで、ずっと続けるんです。「これは20年やっている先輩には勝てないな」と。

島袋
そりゃそうですよね。

籔本
はい。すぐに気付いたんですが、なんだかんだで辞めれず、何ヶ月かは(商社に)いて、それからITの世界にきたという経緯です。

島袋
とうもろこしからITにきた。珍しいですね。

籔本
とうもろこし屋さんでしたね。日ハムの冷凍ピザのトッピングのコーンとかを輸入していました。

島袋
因みに今はコーンの利きわけはできるんですか？

籔本
なんとなくはわかるかもしれませんが、精度はだいぶ低いと思います。一応わかるようになってから辞めましたけど。

街コンに出会い、起業

籔本
数ヶ月そこで仕事したあと、転職してIT系の会社に移りました。当時23歳の頃(7年前)はグルーポンビジネスの全盛期で、類似のビジネスをやっているIT系の会社に就職しました。
営業として入社したんですが、そこに入るタイミングでたまたま街コンに出会ったんです。
先輩から「街コンというイベントがあるから行かないか?」と誘われて参加したら、コンセプトもすごくよくて、飲食店さんも収益が出るし”三方よし”なビジネスだと思いました。「自分たちでもっといいカタチにできるだろう」と改善したくなったのが最初のきっかけですね。

島袋
お客さんとして利用して、これは自分たちでもっとよくできると思われたのが始まりだったんですね。その時はまだサラリーマンを続けていたんですか?

籔本
続けていました。僕でもできたので、誰でもいけると思いますよ。

島袋
いやいやそんな。
でも、副業だったんですね。副業で起業して、さらっとバイアウトまでされるって…いいですね！経営者じゃない人も勇気もらえたんじゃないでしょうか。

スピード売却、もともと狙っていた？

島袋
サービスを開始したのは2010年～2011年ぐらいですよね。10ヶ月ぐらいでバイアウトしたって聞いたんですが、ほんとですか?

籔本
法人を設立してから10ヶ月で、クロージングまでいった感じですね。

島袋
そうなんですね。
最初はM&Aありきで立ちあげたんですか?それとも結果的にM&Aをされたんですか?

籔本
ありきではないですね。上場するというのが1番良かったんですが、ある一定の期間やって、ある一定のところまでいかなければ、上場ができなければM&Aしようという選択肢は当然頭の中にはありました。そして売るんだったらFacebookかmixiがいいなと。
Facebookはアポがとれなかったんですが、mixiに話を持っていったら、条件等もすぐ合ったので「ぜひ」ということになり、すごく短い期間でデューデリしていただきました。

島袋
そうなんですね。残念ながらお時間なので、また次回mixiさんとのM&Aについて、続けて伺いたいと思います。