2020.09.02
島袋・福住のM&Aトーク②|Vol.327-328,334
▶ 島袋・福住のM&Aトーク動画、一気見はこちらから◀
シリアルアントレプレナー。26歳でインターネット広告代理店を創業、年商20億円規模に成長させる。2016年に同社を分社化し、インターネットメディア運営を主体とするIdeaLink株式会社を創業。2017年12月、自社メディア5媒体を上場企業に事業譲渡し、2018年3月よりM&A BANKの運営を開始。「事業は創って売る」をモットーとする。「会社は伸びてるときに売りなさい。」の著者。
■福住 優 M&A BANK株式会社 バイアウトドットコム事業 アカウントプランナー
中央大学入学後経理研究所にて2カ月で簿記検定2級を取得。その後、2019年春からインターンにて、ベンチャー企業から大企業まで幅広く営業を行う法人営業に従事。インターン参画後、学業の傍ら、1か月で約70名の経営者にセールス活動を行った。その営業活動にて島袋と出会い、ブティック型投資銀行でのインターンを経て、現在に至る。座右の銘は、「攻め」。
#327 【サービス撤退!】「成果報酬0円」の意外な反響
バイアウトドットコム、8月末で終了します
- 4月からスタートしましたが、立ち上がりませんでした
仲介・FAを使わずにM&Aを進めたい方のために立ち上げた無料サービス
問合せはあるものの、その後に話が進みにくく、間に立ってほしいという声が多かった
手数料を支払ってでも、仕切ってくれる人、進めてくれる人が必要なことも多い - 多額になりがちな成果報酬、実はそんなに嫌じゃない?
通常、FAや仲介が入った場合の費用は買い手が負担、完全成果報酬型が主流
手数料は“取引額の○%”等と定められ、規模に比例してかなり大きな値段になる
バイアウトドットコムでは成果報酬0円を打ち出し、安価な月額費用制を導入
しかし、総額が安く済む月額制よりも、成果報酬を好む買い手が多かった
「成果報酬が一切必要ない代わり、月額3万円の案件閲覧料」の方針でしたが、買い手候補企業様からは「その方が安く済んだとしても、成立するかわからないものへの支払いはしにくい」「総額として高くなってもいいので、間に入って成果報酬にしてほしい」とのお声を多くいただく結果となりました。
- 最終的に、買い手登録企業は90社
SaaS系、○○×AIといった売却案件には特に問合せが多かった
年間利益の3~7倍が相場と言われていたが、コロナの影響か「3倍しか出せない」との声も
年間利益の7倍ほどで成立した取引もありましたが、業界1位の実績、2億円以上の規模があり、買い手が強く欲しがっている案件だったためにその規模になりました。
以前より買い手優位な状況が続くかもしれません。
- やはり仲介・FAは必要。今後はオススメをご紹介します
次なるサービスはM&A支援者のご紹介
掲載を希望される事業者さんは、ぜひ実績やアピールポイントをご連絡ください
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#328 【IPOかM&Aか】改めてIPO目標をやめた理由
上場が向いている人、上場を目指すべきではない人
- 上場の先にも目標があるか?
上場を通過点と考え、その先の成長戦略を心の底から描けている人は目指すべき
大きな志を持っている人は上場した方がいい - 「とりあえず、伸びてるから上場かな」はNG
なんとなく上場を狙っている人は絶対にやめた方がいい
上場準備には大きなコストがかかる分、できたはずのことに注力できなくなることも多い
上場にあたり、資本政策の調整も必要で、かなり労力がかかる
つい最近、上場を目指す気になっていたが…
- 実は、上場した先駆者がいる
上場は向いていないと言われるネット通販で上場した「北の達人コーポレーション」
マイナーな監査法人をつけ、札幌で上場。その後東証一部にも上場
北の達人をモデルに、売上が順調に伸びている育毛剤事業を上場させようかと考えた - しかし、上場ではまとまったお金が入りにくい
通販の場合、上場後の時価総額は年間利益の20倍ほどが相場
年間利益が5億円だとして、時価総額100億円
株を一気に売ることはできないし、役員報酬もあまり大きくできない
毎年1%ずつ、30年かけて売るとしても、その間安定して利益を出し続けるのも大変 - 同じ条件でM&Aしたとしたら…
ファンドなら、年間利益5億円の事業を35億円ほどで買収することも
25億円だとしても、売り手が得る税引き後のキャッシュは20億円
さらにプライベートバンクで10年運用すれば、30億円になる可能性もある - 金銭的なメリット、自由度ではM&Aイグジットが優位
金銭的に余裕があれば、各国を移動しながらビジネスをすることも可能
収益が一気になくなる不安はあるが、また事業を興せるなら問題ない
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【起業する人必見】M&Aしたい人が注意すべきこと
創業時点で知っておきたいM&Aの知識
- M&Aに向いているのは株式会社
株は会社の所有権に関わるのでかなり要注意
意思決定ができ、M&Aに支障のない設計にしておく必要がある - M&Aしたいなら、株主は極力増やさないほうがいい
3%渡しただけでも帳簿閲覧権が発生する
30%渡せば拒否権を与えることになる - オーナーが代表で100%持っているのが一番やりやすい
株主を集めるとしても、2/3以上は保持できるように
資金援助だけでなく、事業成長につながる動きをしてくれる人に頼むべき
島袋も創業当初は400万円の出資を受け、株の80%を出資者に渡していました。順調に伸びた結果、2年後に買い戻す際には数千万円が必要に。
その後も共同創業者と50%持ちあう形をとった結果派閥が生じ、分社するなど、株の注意点を知らなかったが故に色々な苦労をしました。
- 出資の目的は3パターン
①リターンを期待した出資
②事業シナジーを期待した出資
③特に目的のない出資 - 最初に相手が想定している出口は確認すること
特に①はいつ頃、どのくらいのリターンを考えているかを確認する
出口をあやふやにする③の人は警戒したほうがいい - 社内のメンバーに株を渡す場合
今よい関係でも、株主間契約は必ず結ぶこと
不公平にならないよう、辞めた場合は買い戻す等の設計が必要
生株だけでなく、ストックオプションも活用するべき
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