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2018.08.10

#43 Corporate Accelerator発のM&A

冨岡 大悟: M&A BANK株式会社 代表取締役/公認会計士

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CCCが共創コミュニティ「Blabo!」を子会社化、6700万人の生活者DB活用の新サービス提供へ

カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)は8月7日、共創コミュニティ「Blabo!」を運営するBlaboの発行する株式を100%取得し、子会社化したことを明らかにした。取得価格については非公開だ。
Blaboは2011年の創業。企業が生活者からアイデアを募集できるサービスBlabo!を展開していて、これは“アイデア特化型のクラウドソーシング”のようなものと言えばイメージしやすいかもしれない。
同サービスに登録する2.5万人の生活者がお題に回答することを通じて企業にアイデアを提供。日本コカ・コーラ、キリンビール、ハウス食品、森永乳業といった大手企業に加え、経産省、神奈川県、鳥取県など行政機関での活用実績もある。……

記事引用元:https://jp.techcrunch.com/2018/08/07/ccc-blabo/

CCCによるBlabo!買収

8月7日、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)は共創コミュニティ「Blabo!」を運営するBlaboの発行する株式を100%取得し、子会社化したことを公表しました。金額は非公開です。

共創コミュニティとはなんぞやということですが、企業が一般ユーザーからアイデアを募集し、お礼にそのアイディアから生まれた商品などをプレゼントするといったプラットフォームを運営するサービスです。
記事ではアイデア特化型のクラウドソーシングというのがイメージしやすいと言ってますがイメージしにくいので是非サイトをご覧ください。

Corporate Acceleratorとは

ところで、BlaboはCCCのCorporate Accelerator Program(コーポレートアクセラレータープログラム)に参加していたそうです。
コーポレートアクセラレータープログラムとは、Wiki先生によれば「シード期の事業創造を加速するアクセラレータープログラム(AP)のうち、特定企業や組織がスポンサーとなり、起業家やスタートアップとともに事業共創を達成することを目標とするものを指す。」とのことです。
簡単に言えば、大企業がスタートアップによる事業プレゼン大会を主催し、気に入ったところやアイディアがあったら一緒に何かやりましょう、というイベントというかプログラムです。

流れとしては、応募ベンチャーの書類選考を経て、ビジネスプランコンテストで5社〜10社ほどに絞り込みます。
そして3ヶ月から半年ほどかけて大企業側のメンバーや外部アドバイザーがベンチャーに対してメンタリングや大企業の経営資源の提供などを行うことでビジネスコンテストでのアイディアのブラッシュアップを行います。
最後に、デモデイといわれる最終成果発表会を行い、順位付けを行ったり賞金を渡したりするわけです。
大企業にとっては自分たちにはできない新規事業開発を外注でき(ると考えている)、ベンチャーにとっては大手の経営資源を活用でき(ると考えている)、両者にメリットがあるためこのような取り組みが行われています。

今であれば三菱地所や日本生命のアクセラレータープログラムが参加ベンチャーを募集していますので興味があれば応募を検討してみてはいかがでしょうか。
三菱地所 http://mec2018.01booster.com/
日本生命 https://creww.me/ja/collaboration/nissay-2018-07

アクセラレータープログラム経由のM&A

話を戻すと、Blaboは2017年に行われたCCCのアクセラレータープログラムに参加し、ここで優秀賞を獲得したそうです。そしてそこからCCCとの事業提携が始まり、1年後にM&Aという形でBlaboはCCCの傘下に入ることになりました。

今後どうなるかはわかりませんが、筆者としてはBlaboにとって良いM&Aだったのではないかと考えています。というのは、決算等は把握していませんが恐らくBlaboはこれまで赤字続きで、ビジネスモデル的に今後もマネタイズは難しいのではないかと考えているからです。
であれば、大手の傘下に入って自分たちがやりたいことに注力するというのも選択肢としてはアリだろうと思うからです。

ここでベンチャー企業にとって重要なのは、アクセラレータープログラムとM&Aはとても親和性が高いということです。
もちろんアクセラレータープログラムに参加したからといってM&A対象になる保証はありませんが、ベンチャーからすれば大企業と連携をしたいからプログラムに応募し、大企業にとっても自社と親和性が高いと考えたから支援対象に選んだわけです。
そしてその連携がうまくいきそう、ということであればM&Aが検討対象になるのは自然な流れです。

もちろん留意点もあります。誤解を恐れず言えば、大企業にとってこの手のプログラムはオママゴトになるケースがあるということです。
新規事業の予算を与えられたけど何をすればいいからとりあえずアクセラレータープログラムでもやろう、というケースが実際にあります。要は本気じゃないということですね。
ベンチャーは死なないように必死ですから毎日が本気だと思いますが、大企業のメンバーはこのプログラムが成功しようが失敗しようが給料は毎月自動的に振り込まれるわけです。
なので、ベンチャーの方々はそのあたりを見極めて参加しないと貴重なリソースの無駄遣いに終わってしまいます。

アクセラレータープログラムは筆者もメンターをやったこともあり、色々と思うところがあるのでまた取り上げたいと思います。

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冨岡 大悟: M&A BANK株式会社 代表取締役/公認会計士

KPMG/あずさ監査法人のIPO部に所属。IPO関連業務、M&AのDD、会計監査等に従事。フロンティア・マネジメント株式会社にて、M&Aアドバイザー業務等に携わる。その後、オーストラリアに駐在。日系企業の海外進出支援、事業開発業務等に携わる。帰国後、TOMIOKA C.P.A OFFICEを開設。IPO、M&A、資金調達、事業開発等のコンサルティングを行う。同時に、IdeaLink株式会社の取締役CFOの他、上場準備会社を中心に3社の社外役員に就任。

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