【新規上場(IPO)銘柄】フロンティア・マネジメントは経営コンサルティング事業等を展開、需給が改善されるか見極めへ
フロンティア・マネジメント<7038>(東マ)は、9月28日に東京証券取引所市場上場した。同社グループは、「クライアントの利益への貢献」、「ステークホルダーの利益への貢献」、「社会への貢献」を経営理念として掲げ、経営コンサルティング事業、ファイナンシャル・アドバイザリー事業、再生支援事業及びその他事業といった各種経営支援サービスの提供を行っている。……
フロンティア・マネジメントの上場
9月28日、フロンティア・マネジメント社が東証マザーズ市場に上場しました。
実は筆者はかつてこの会社に在籍しておりまして、当時からIPOについては色々と話があったのですが、ついにこの日が来たかと感慨深いです。
ちなみに幹部社員の多くはストック・オプションを持っていましたが、当時ペーペーの筆者は当然1個も持っていません(泣)
ということで今日は思い出話をしたいと思います。ニュース解説ではないですよ。
大西代表からの言葉
フロンティア・マネジメントは産業再生機構の元経営陣により設立された経営コンサルティングファームであり、主な事業は経営コンサルティング、M&Aアドバイザー、企業再生支援などです。
強みはなんといっても、クライアントの経営課題にワンストップで対応できる点です。
どこのファームもお題目として「ワンストップサービス」的なことは掲げていますが、ここまで言葉通りに実現している会社は未だに他に知りません。
本当に多様なバックグラウンドの人材が集まり、良い意味で大企業に馴染めなかった一匹狼タイプのスタープレイヤーも多く活躍する不思議な組織でした。
代表取締役の大西さんはテニスが趣味で、社内メンバーで一緒にテニスをする機会がありました。休憩中にM&Aアドバイザーの仕事が楽しくてしょうがないということを私は無邪気に話していたとき、大西さんに言われた言葉が今も忘れられません。
「M&Aが楽しいのは結構。でも100%クライアントの立場に立って答えを提示し、それを導く存在になれたらもっと楽しいよ。僕もまだまだできてないけどね。」
その時はただの説教かと思いましたが(ごめんなさい)、今ならその意味がよくわかりますし、今の自分の仕事に繋がっています。
自分の解釈では、M&Aは手段の一つであって、クライアントにとってより良い手段があるのならM&A以外も提案するべきだということです。その状況にも関わらず盲目的にM&Aをひたすら押し売り続ける業者になり下がればそれはプロではないと。
これはM&Aに限らずIPOなど別の言葉に置き換えてもそのまま通じますね。
M&Aなのか、IPOなのか、それ以外の方法か、何が最も望ましいのか常にフラットに考えるように心がけています。
IPOやM&Aをご検討の皆様へ
ありがたいことに最近とにかく、「IPOしたい」「M&Aしたい」という相談をいただくようになりました。そのような野心がある人たちは個人的に好きですし、まずは協力したいと思うことが多いです。
ただ、理由を聞くと本当にそれでいいんですか?と言いたくなるケースが多々あります。
何をしたいかは経営者の感性の部分も大きいですが、そもそもIPOの前提知識を知らないでIPOをしたいと言っているケースが多く、議論を重ねていくと意見が変わる経営者がかなり多いです。
ややこしいのが、前提知識とは教科書的なことだけではないし、日々刻々とアップデートされていきます。しかも個別ケース毎の特殊要因も多く、専門家を名乗る人たちでもバラバラなことを言います。半分は彼らの商売の都合のいいように言っていることが多いですが。
じゃあ誰に相談すればいいのかというと、王道ですが信頼のおける人からの紹介、そして相談した時に「やらない選択肢」を与えてくれる人であること。
基本は何かをすることによってアドバイザーやら専門家は報酬を得るわけで、「やらない」というアドバイスはしにくいんですよね。
にもかかわらずそのようなアドバイスをくれる専門家は、クライアントの立場に立ってその意見を言っている可能性が高いです。
筆者はどうかというと、「IPOしましょう!」「M&Aしましょう!」と言いがちです笑
面白いことをどんどん思いついて実行していく経営者が好きなので、ついつい前のめりで応援してしまいます。
冨岡 大悟: M&A BANK株式会社 代表取締役/公認会計士
KPMG/あずさ監査法人のIPO部に所属。IPO関連業務、M&AのDD、会計監査等に従事。フロンティア・マネジメント株式会社にて、M&Aアドバイザー業務等に携わる。その後、オーストラリアに駐在。日系企業の海外進出支援、事業開発業務等に携わる。帰国後、TOMIOKA C.P.A OFFICEを開設。IPO、M&A、資金調達、事業開発等のコンサルティングを行う。同時に、IdeaLink株式会社の取締役CFOの他、上場準備会社を中心に3社の社外役員に就任。
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