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弟子が師匠を超えた?日本カーブスがアメリカ本家カーブスを買収 | M&A BANK

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2018.02.26

#1 弟子が師匠を超えた?日本カーブスがアメリカ本家カーブスを買収 (前編)

冨岡 大悟: M&A BANK株式会社 代表取締役/公認会計士

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日本の「カーブス」、米国の本家「カーブス」を買収し子会社に

女性専用フィットネスジム「カーブス(CURVES)」を日本でフランチャイズ展開しているカーブスホールディングスが、カーブスの本部である米国のカーブスインターナショナルホールディングス(以下、CVI)と、関連会社であるフィットネス機器販売のカーブスフォーウーメンが発行している株の全てを3月31日付で取得し、子会社化する。カーブスHDはこれまで日本国内での独占展開契約をCVIと結び、売り上げに連動したロイヤルティーを支払ってきた。フランチャイズの“元締め”を子会社化することで、ロイヤルティーによる出費がなくなる他、海外店舗の管理も行うことができる。CVIは1992年に米国テキサス州で創業し、女性が気軽に通えるフィットネスクラブ「カーブス」を運営してきた。マスターライセンス方式で世界にも進出し、07年には北米で7000店舗、全世界で1万店舗を構えるまで成長したが、08年のリーマン・ショックの影響で北米や欧州、オセアニア地区での業績が悪化。12年からは米国の投資ファンドであるノースキャッスルパートナーズ(以下、NCP)が資本参加を行ってきたが、NCPがCVI事業からの撤退を表明したため、日本でフランチャイズ契約を結んでいたカーブスHDが名乗りを上げた。買収額は合計1億7200万米ドル(183億8336万円)の見込み。

カーブスHDは国内で、直営およびフランチャイズの1860店舗を展開している(18年1月末現在)。減量を目的とした本国のメソッドとは異なる、手軽に参加できる運動プログラムを用意して、“フィットネスのライト層”を取り込んできた。これまでは新たな取り組みを行う際に米国の許可が必要になるなどの制約があったが、世界のカーブス事業のトップに立つことで自由度が増すため、よりよいサービスをスピーディーに提供することができる。また、今後は日本で成功を収めている独自ノウハウを海外店舗の運営にも生かし、ロイヤルティー収益の成長を目指す。

記事引用元:https://www.wwdjapan.com/568650

フランチャイジーがフランチャイザーを飲み込むM&A

カーブス(CURVES)を日本でフランチャイズ展開しているコシダカグループが米国の本家カーブスを約200億円で買収しました。日本では絶好調のカーブスですが、実は本家の米国ではあまりうまくいっておらず赤字続きでした。
そこで、本家を買収し、日本の成功ノウハウの移植による再建や海外展開を加速させることができるとの判断ですね。
このM&Aを偉そうに評価すると、個人的には超ポジティブです。理由は主に以下の3つです(コンサルぽいですね)。

このM&Aが評価できる理由

  1. カーブス事業を展開するコシダカホールディングスはカラオケ事業で既に海外展開しています。そこで海外事業に関するメリットデメリットを体感した上で、今回も勝ち筋があると判断しただろうと考えられます。
  2. 一般的にはクロスボーダーM&A(国境をまたぐM&A)は難易度が高いとされますが、カーブスに関してはフランチャイズなので当然自分たちがよく知る事業ということです。そのため、成功率が高まるだろうと考えられます。もちろん、日本の常識をそのまま当てはめようとすると痛い目に合いやすいのですが、その辺も既存海外事業でよくご存知のことでしょう。
  3. コシダカはこれまでM&Aを数多く実施してきており、そもそもカーブスジャパンもかつてM&Aにより傘下に収めました。ということでM&Aの経験を豊富に有しており、今回も大外しはしないと思います。

類似ケース

ところで、このニュースを見たとき、すぐに「あのM&A」を思い出しました。
結構前ですが、似てるニュースありましたよね?よかったら読み進める前にちょっと考えてみてください。

 

答えはセブンイレブンジャパンによる本家米国のセブンイレブン買収です。
あの時も国内では好調だったものの、米国本部は不振続きで買収に至ったと記憶しています。当時私は大学生だったと思いますが笑。そういう意味では今回のカーブスの買収と共通点がありますよね。なのでセブンイレブンの買収後の軌跡を辿ることで、カーブスの米国・海外展開を予想する上で参考になるかもしれないしならないかもしれません。

 

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冨岡 大悟: M&A BANK株式会社 代表取締役/公認会計士

KPMG/あずさ監査法人のIPO部に所属。IPO関連業務、M&AのDD、会計監査等に従事。フロンティア・マネジメント株式会社にて、M&Aアドバイザー業務等に携わる。その後、オーストラリアに駐在。日系企業の海外進出支援、事業開発業務等に携わる。帰国後、TOMIOKA C.P.A OFFICEを開設。IPO、M&A、資金調達、事業開発等のコンサルティングを行う。同時に、IdeaLink株式会社の取締役CFOの他、上場準備会社を中心に3社の社外役員に就任。

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