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2018.03.05

#4 仮想通貨によるM&A?!

冨岡 大悟: M&A BANK株式会社 代表取締役/公認会計士

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カイカ、M&Aの対価の一部に仮想通貨を充当

システム開発のカイカは24日、同社が手掛けるM&A(合併・買収)の対価の一部を、同社が発行する仮想通貨「CAICA(カイカ)コイン」で支払うと発表した。これにより、2018年10月期に約6000万円の仮想通貨売却益を計上する方針。同社によると、同社の監査を担当する東光監査法人の確認がとれているという。

仮想通貨の会計処理には明確な基準がなかった。このためカイカはこれまで、CAICAコインを財務諸表に載らない簿外資産としていた。

記事引用元:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26096600U8A120C1DTA000/

カイカコインでの買収が意味するもの

1/24 、ジャスダック上場のカイカはeワラント証券株式会社などの買収を行い、対価の一部にカイカが発行する仮想通貨カイカコインを利用する予定と公表しました。買収金額906百万円の内、60百万円相当をカイカコインで支払うそうです。

ビックカメラで仮想通貨が使えるのはわかりますが、ついにM&Aに仮想通貨が利用される時代がきたのかと感慨にふけりながらこの記事を書いております。
M&Aにおいて、買収金額を何で払うかという対価問題は、税務的・法的な観点などからとても奥深い問題なのですが、今回はそこはおいといて本件が何を意味するのかを簡単に説明します。

シンプルな話で、本件M&Aの売り手がカイカコインを価値があるものと認めた、だから代金の一部を現金じゃなくてカイカコインで払っていいよと言っているということです。
そう考えれば、M&Aだからといって特別なことはなく、ビックカメラでテレビ買って仮想通貨で支払うのと大差ないですよね。
とはいえカイカコインってなんだよ、と思う人も多そうですが、実は仮想通貨取引所大手のzaifに上場しているようで、一定の信頼はあるということでしょう。とはいえ僕なら現金で払って欲しいですが笑

会計的な注目ポイント

ここで興味深いのは、カイカコイン60百万円相当の換算方法と会計処理です。リリースによると、本件M&A合意時のzaifにおけるカイカコインの時価から10%ディスカウントした金額に基づき計算したとのことです。
簡単に言えば取引所で100円でカイカコインが取引されているとしたら、今回の取引では90円で考えますよ、ということです。

また、会計基準が定まっていないためカイカコインはこれまで簿外資産にしていており、今回カイカコインでの支払いにより生じた売却益60百万円を特別利益に計上するとのことです。
これも誤解を恐れず簡略化すると、自分たちの作ったカイカコインについては会計のルールが決まってないからこれまでは何もしなかった、でも今回のM&Aでそのコインあげたら60百万円の価値があると認めてもらえたら60百万円利益として計上します、ということです。

おそらくファイナンスや仮想通貨に詳しい方以外にはよくわからんという感じだと思いますが、要は仮想通貨がらみはまだ考え方や処理の仕方が確立されておらず、各社ケースバイケースで試行錯誤しているということです。
今後も仮想通貨を利用したM&Aが出てきた際は必ず取り上げたいと思います!

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冨岡 大悟: M&A BANK株式会社 代表取締役/公認会計士

KPMG/あずさ監査法人のIPO部に所属。IPO関連業務、M&AのDD、会計監査等に従事。フロンティア・マネジメント株式会社にて、M&Aアドバイザー業務等に携わる。その後、オーストラリアに駐在。日系企業の海外進出支援、事業開発業務等に携わる。帰国後、TOMIOKA C.P.A OFFICEを開設。IPO、M&A、資金調達、事業開発等のコンサルティングを行う。同時に、IdeaLink株式会社の取締役CFOの他、上場準備会社を中心に3社の社外役員に就任。

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