2019.02.23
M&Aとなれば、やっぱりIFRS|Vol.140
正直すぎてかっこいい
島袋
今回も株式会社チェンジの福留社長に来ていただいています。
ふるさとチョイスさんのM&Aに関連してお聞きしたいんですが、IFRS(国際会計基準)を導入されているんですよね?
福留
今ちょうど導入準備プロジェクトをやっていて、2019年9月期の本決算に適応できるように準備しています。
これは、「のれんの償却を嫌がってます」というメッセージですね。
島袋
わかりやすいですね。正直だな。(笑)
福留
これはカッコつけてもしょうがないんですよ。
みんな「IFRS(国際会計基準)に準拠して経営をどうこう」とかこねくり回すんですけど、みんなのれんの償却が嫌なだけですよ。
だってそうですよね。僕もそうです。
島袋
正しい!よくぞ言ってくれました。
福留
「のれんを償却されるとEBITDA(財務分析上の概念の一つ)がなんだ」と指標をこねくり回して「うちは成長しています」と言いますけど、明らかに利益が下がるわけですよ。
島袋
わかってます。株主はわかってますから。(笑)
福留
ですよね。僕は株主に正直に、
「IFRSを導入します。のれんは心配しないでください」って言ってるわけですよ。
その点で僕と株主は同じ気持ちです。
株主には「IFRSは成功しろよ」と思われていて、僕も成功するように頑張るわけです。本当にそうなんですよ。
普通9ヶ月で導入することないですよ。調べてないのでわからないですが、おそらく日本最速のIFRS適用だと思いますよ。
PLにはなんのプラスにもならないですけど。(笑)
バッターボックスに立って…
島袋
これまで成功されているイメージしかないんですが…
福留
まだ成功してないです。
島袋
……本当の強者だ!失敗の経験はあるんですか?
福留
失敗だらけですよ。10個新しい事業を立ち上げて、だいたい9回ぐらいは失敗します。本当にありとあらゆることをやって失敗して、1個ぐらい成功する。
とにかくバッターボックスに立たないといけないんですよ。バットを振り続けて…
島袋
あっ!福留だから?
福留
福留だけに。
島袋
そういうことなんですね……司会変わりましょうか?
福留
何言ってるんですか。(笑)
活況のM&A業界、チェンジ社も参入?!
島袋
今後チェンジ社がM&A領域に参入することはありえますか?
福留
M&Aアドバイザリーとか、M&Aを事業の中核にしていくということですか?
事業承継は真面目にやりたいですね。
島袋
強そうだ!これは絶対に強い。
福留
事業を守れなくなっているお父さん・お母さんがいっぱいいるんですよね。
地域をちゃんと維持しようと思うと、ビジネスを辞めたがっているお爺ちゃん、お婆ちゃんの事業をどうやって綺麗に引き継ぐかがすごく重要なんです。
地域をどうやって活性化するかということにすごく興味があるので、その一環として事業承継は外せなくなると思っています。
島袋
福留さんと話したら、きっと任せたいと思っちゃいますよ。
福留
そうやっていいサービスを作って行けたらと思っています。
アドバイザーなしで問題ない理由
島袋
M&Aアドバイザーは使われているんですか?
福留
使ってないです。
島袋
自社でM&Aをされるんですね。今後も使わずに行く予定ですか?
福留
いわゆる法務・会計といったプロフェッシェナルな領域に関しては、弁護士や会計士さんにお願いしていますよ。
ただM&Aアドバイザリーというところでいうと、M&A戦略やPMIといったところはもともと自分たちが(元)コンサルというのもあって、自分たちでできちゃうんですよ。
チームを作るという意味でいうと、我々と法務・会計のプロフェッシェナルという構成が1番理想かなと思います。
島袋
福留さんにM&Aのご相談をするのはアリですよね?
福留
もちろんです。僕の周りに経営者の人たちがいっぱいいますので、M&Aの話も個別に相談いただければ何かしらのアドバイスはできるかなと。
島袋
たまにM&A BANKの司会やっていただいていいですか?
福留
ここの?それは無理です。(笑)
島袋
そうですか、残念。(笑)
ではまた、M&A BANKでお会いしましょう!
■福留 大士:株式会社チェンジ-代表取締役兼執行役員社長
アンダーセンコンサルティング(現 アクセンチュア)にて約3年勤務したのち、独立。2003年に当社を設立する。eビジネス戦略立案、経営計画立案、海外法人設立、BPR等のプロジェクトを公共領域などで豊富に経験。現在は新しいIT技術を活かし、日本企業の変革を促す事業を主に手掛ける。
【株式会社チェンジのM&A概要】
2018年11月、もともと取引先だった、ふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」等の運営・企画を行う株式会社トラストバンクの株式を取得(子会社化)。地域の地場産業における支援、パブリテック事業を通じた地域の課題解決に取り組む方針を進める。
■島袋直樹:IdeaLink株式会社-代表取締役
26歳だった2008年にインターネット広告代理店を創業、年商20億円規模に成長させる。2014年にIPO準備に取り掛かるも、のちに断念。2016年に同社を分社化し、インターネットメディア運営を主体とするIdeaLink株式会社を創業。「事業は創って売る」がモットー。「会社は伸びてるときに売りなさい。」の著者。
【YouTubeチャンネル】
https://www.youtube.com/channel/UCbxAeKe2f9WZGbKy1jHV0Dw
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