M&A BANK Copyright©idealink Inc., All rights reserved.

会社譲渡で何が変わるのか?知っておきたい前会社の代表者・従業員の処遇 | M&A BANK

M&A辞典

M&A BANK > M&A辞典 > 注意点 > 会社譲渡で何が変わるのか?知っておきたい前会社の代表者・従業員の処遇

2018.04.25

会社譲渡で何が変わるのか?知っておきたい前会社の代表者・従業員の処遇

安田あかね:M&A BANK編集部 ライター

  1. HOME
  2. Twitter
  3. Facebook
  4. はてなブックマーク

1

会社譲渡(株式譲渡)をすると、前会社の代表者や従業員の処遇はどのように変わるのでしょうか?

M&Aを検討されている多くの経営者・オーナーにとって、譲渡後の代表者や従業員の処遇は、気になるポイントのひとつです。この処遇いかんによっては、買い手企業の選択や譲渡の決定を大きく左右します。

そこで今回は、会社譲渡の際に「何が変わり、何が変わるのか」について具体的なポイントを解説していきます。

代表者(経営者、オーナー)の処遇

M&Aで会社を譲渡すると、経営権は買い手企業に引き継がれます。多くの場合、買い手企業から新しい代表取締役や事業責任者が就任します。また、前会社の取引先との良好な関係を継続するため、スムーズに引き継ぎをするため、一定期間(1年間など)は代表権のない相談役や顧問として会社に残り、すべてが完了してからハッピーリタイアを迎える場合も多いようです。

一方で、前代表者の経営手腕を活かすため、買い手企業に経営権が引き継がれた後も代表者の地位にとどまり、経営資源を活用してビジネスの成長を加速するケースもあります。

前社長の処遇のケース 新しい代表者 目的
一定期間後にリタイアする 買い手企業の代表取締役or事業責任者 ・スムーズに経営権や従業員の引き継ぎをするため
・前会社の取引先との良好な関係を維持するため
代表者の地位にとどまる 売り手企業の代表者 ・ビジネスの成長を加速するため
・買い手企業の経営資源を活用するため

従業員の処遇

会社譲渡において、前会社の従業員は買い手企業にほぼ全員引き継がれ、処遇も一定期間は従来通りというケースが一般的です。そもそも、売り手側の代表者は自社の従業員が不利になるような条件に同意しないことが多いので、そもそもM&Aが成立しません。

また、買い手企業が売り手企業の技術や取引先、ブランドを維持するためには、人の確保が大前提です。大幅に人が抜けると従業員の士気にかかわり、買収目的の達成が困難になるので、有効的なM&Aにおいて大幅なリストラや給与カットといった処遇はほとんど行われません。

さらに、買い手側が売り手側の従業員を抱えることによって従業員過多になった場合も、日本の労働法では従業員の不用意な解雇は企業側にとってもリスクが高く、M&A後に思わぬトラブルの連鎖を生む可能性が考えられます。

以上のようなことから、従業員の雇用の確保がM&Aの決め手となることが多いようです。ただし、社員の処遇を一定期間は前会社のままにしておいて、徐々に新しい企業側のルールへと移行する措置を行うケースもあります。

取引先

買い手側は、M&Aによって取引先を獲得することも踏まえて譲り受けることを検討しています。そのため、M&Aを成約させる条件のなかに、前会社の取引先との関係を継続する旨が含まれているケースがほとんどです。

ただし、スムーズにM&Aが成約したからと言って、取引先に何の影響も及ばないわけではありません。

会社譲渡による代表者の変更、企業ルールの変更等で取引先が戸惑ってしまうことも考えられます。だからこそ、前会社の代表者を相談役や顧問として会社に残留させたり、売り手側・買い手側が取引先に挨拶回りをしたりして、会社譲渡後も良好な関係を築いていくための対応が必要です。

連帯保証・担保提供など個人保証

中小企業・中堅企業の場合、代表者が会社債務について個人保証していたり、個人資産を借入金の担保にしていたりするケースも少なくありません。

会社譲渡を目的としたM&Aでは、前会社の経営権とともに、借り入れによる債務も含めて買い手企業が引き継ぎ、前会社の代表者の個人保証や個人資産の担保提供は解除されることが一般的です。

ただし、引継ぎ期間中に業績が大きく悪化するようなことがあった場合、債務の引き継ぎ等に関する条件が適用されないケースもありますので要注意です。

会社名

会社名は従業員や取引先が混乱しないため、取引先との関係を維持するため、そのまま継続するケースが一般的です。会社名を継続するか変更するかについては、M&Aの交渉の際に買い手企業側に希望を伝えることもできます。

ただし、国内でも有数の大手企業の傘下に入る場合などは、グループ企業であることを会社名のなかに示したほうが、今後の会社の成長に役立つケースもありますので、M&Aの目的によって会社名を継続するか変更するかを検討したほうが良いでしょう。

最後に

会社譲渡は、譲渡する側と譲り受ける側の調整が上手く行けば、両者にとってWin-Winとなる結果をもたらします。

後継者不在の問題によって万が一にも廃業となれば、従業員の雇用はもちろん、それまでに培ってきた技術やノウハウ、取引先との関係などにも深刻な影響を与えます。

世代交代を検討されている経営者・オーナーは、「自分の会社では難しいのではないか」「小規模の会社だから関係ない」などとご自身で判断せず、まずはM&Aアドバイザー等にご相談されることをおすすめします。

  1. HOME
  2. Twitter
  3. Facebook
  4. はてなブックマーク

安田あかね:M&A BANK編集部 ライター

大阪大学人間科学部を卒業後、教育系企業に就職。新規事業部にて新サービスの運営基盤づくり、スタッフの管理育成やイベント企画に携わる。
IdeaLink社ではウェブマーケティング領域の業務を経て、M&A BANKの立ち上げ・運営に関わる。サイト管理の他、経営者インタビューや記事の編集を担当。

新着M&Aインタビュー

もっと読む

新着M&Aニュース

もっと読む

アクセスランキング

案件情報をお探しの方 担当からすぐに連絡いたします。



連絡手段の希望:
電話メール