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2018.05.16

M&A用語解説:レーマン方式

安田あかね:M&A BANK編集部 ライター

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レーマン方式とは、M&Aアドバイザーを利用して会社を売買した際に支払う「成功報酬型手数料」の計算方法です。ただ、同じ会社を売買するにもかかわらず、手数料の金額に差が出てくることもあります。M&Aで失敗をしないよう、どのような計算方法になっているのかを理解しておきましょう。

M&Aアドバイザーに支払うフィーにはどのようなものがあるのか

M&Aアドバイザーを利用して会社を売買する際、どのような手数料が発生するのでしょうか。主なものには、「着手金」、「月額報酬」、「成功報酬」があります。着手金や月額報酬は、M&Aアドバイザーによっては無料のところもありますが、成功報酬はすべての会社でかかるものであり、金額も高額となります。

その成功報酬を計算する方法が「レーマン方式」と呼ばれるものです。

レーマン方式の計算方法

レーマン方式では、金額が高額になると、その分についての手数料率が低減するのが特徴です。簡単な例を使って、成功報酬がどのように計算されるかを解説します。

成功報酬の料金表が下記のようになっていたとします。

取引金額

手数料率

5億円以下の部分

5%

5億円を超えて10億円以下の部分

4%

10億円超の部分

3%

この場合、取引金額が8億円であれば、
5億円×5%+3億円×4%=3,700万円

取引金額が15億円であれば、
5億円×5%+5億円×4%+5億円×3%=6,000万円

と計算されます。

「8億円であれば4%だから、成功報酬は8億円×4%」という計算にはならないので、注意しましょう。

なお、成功報酬に最低金額が定められているケースもあります。仮に、最低成功報酬が1,000万円であれば、1億円の取引金額であったとしても、成功報酬は500万円ではなく1,000円です。

計算するベースとなる金額がM&A会社によって異なる

しかし、同じ会社を売買するときに、レーマン方式による成功報酬の計算式が同じなのに、実際に支払う成功報酬に差が出るケースがあります。それは、「何をもって取引金額とするか」の違いです。

M&Aの成功報酬は、実際に受け渡しされた金額で計算するとは限りません。取引金額として使われるものには、売買される会社の「総資産」、「企業価値」、「株価(実際の譲渡価格)」などがあります。それぞれ、貸借対照表で言うと、次のように表現することができます。

総資産:「株価」+「負債合計」
企業価値:「株価」+「有利子負債」
株価:実際の譲渡金額
※なお、株価は「M&Aにあたって算定された株価」であり、「被買収企業の買収直前の株主資本から求めたもの」ではありません。

上記の計算式からわかる通り、負債が一切ない会社の場合は、3つとも同じ金額です。買掛金などの負債はあるものの、無借金経営をしている「有利子負債がない会社」であれば、企業価値と株価は同じ金額となります。

多額の負債を抱える会社を売買するときには注意が必要

成功報酬の計算結果が大きく変わってくる可能性があるのが、多額の負債を抱えている会社のM&Aです。いくつかのM&Aアドバイザーから1社を選択する際、手数料の多寡も判断基準となりますが、何をもって取引金額とするのかを確認しながら比較しなければなりません。

下記の2社で、手数料がどう変わるかを計算してみましょう。

被買収企業の総資産:30億円
被買収企業の株価:20億円(負債総額10億円)

取引金額(総資産)

手数料率

10億円以下の部分

4%

10億円を超えて20億円以下の部分

3%

20億円超の部分

2%

B社の成功報酬料金表

取引金額(株価)

手数料率

5億円以下の部分

5%

5億円を超えて10億円以下の部分

4%

10億円超の部分

3%

この場合、A社では、
10億円×4%+10億円×3%+10億円×2%=9,000万円

B社では、
5億円×5%+5億円×4%+10億円×3%=7,500万円

となります。手数料率だけを見るとA社の方が低いように見えるのですが、実際の成功報酬を計算すると、B社の方が1,500万円も低いことがわかります。

ただ、この計算は、同じ株価で売買されると仮定した場合の例に過ぎません。実際のM&Aでは、交渉上手なアドバイザーを活用することで、自社に有利な価格で決着をつけられる場合もあります。

まとめ

M&Aは取引金額もアドバイザーへの成功報酬も巨額となるため、手数料の内容を、しっかりと確認しておく必要があります。とはいっても、成功報酬が低くなるM&Aアドバイザーを選べばよいというわけではありません。アドバイザーは売買される会社の株価算定や交渉を手伝ってくれる立場でもあります。

一見、手数料が高くなるように思えるアドバイザーであっても、買収価格を引き下げる交渉に長けていることもあるでしょう。また、長期間にわたる売買交渉を、すばやくスムーズに進めてくれる手腕をもっているかもしれません。

「このM&Aアドバイザーなら、価格交渉を有利に進めてくれるので、結局は成功報酬が安くなる」、「成功報酬が高くとも、スムーズな交渉で時間を買うことができる」といったメリットがあるかどうかも含めて、M&Aアドバイザーを選定するようにしましょう。

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安田あかね:M&A BANK編集部 ライター

大阪大学人間科学部を卒業後、教育系企業に就職。新規事業部にて新サービスの運営基盤づくり、スタッフの管理育成やイベント企画に携わる。
IdeaLink社ではウェブマーケティング領域の業務を経て、M&A BANKの立ち上げ・運営に関わる。サイト管理の他、経営者インタビューや記事の編集を担当。

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