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ベンダーローンとは?ややこしいけど一石三鳥|Vol.156 | M&A BANK

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2019.04.02

ベンダーローンとは?ややこしいけど一石三鳥|Vol.156

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 目次 

1.  さらにこんなややこしいスキームも
2.  ややこしい分、一石三鳥
3.  スキーム相談をするべき「規模感」は?

 

さらにこんなややこしいスキームも

島袋
LBOは起業家(売り手)サイドにとってもメリットがあると思うんですよね。
たとえば他からは5億円と言われていたものをファンドに10億円で買っていただいて、そのうちの5億円を貸付けするんですよね。

宮崎
それはベンダーローンという特殊なスキームですね。
これも詳しくは私の買いた本にも解説してありますが、まず最初のステップは先ほどと同様に、買収する側がそのための専門会社(SPC)を作り、SPCを経由して、たとえば10億の案件ならまず5億円を支払って買います。

そしてステップ2として、売り手はその5億円を買い手側のSPCにまた貸付けするんです。そうするとまた5億円が売り手からSPC、つまり買う側に戻りますね。


そこでさらにSPC(買い手)がその5億円で残りの50%を買うんです。

つまり何が起こるかというと、SPCが100%買収してその対象会社と合併して、最終的には投資家側は100%対象会社の株式を持つことになり、一方で売り手は対象会社に貸付けをしているんです。

島袋
半分キャッシュで入って、半分貸付けをしている状態ですね。

宮崎
そうですね。
規模がそこまで大きくない場合、銀行からのローンがつかなかったりするので、そのローン分を売り手が出してあげるということでもあるんですよ。

 

ややこしい分、一石三鳥

宮崎
このスキームのいいところは、売り手からするとバリュエーションがそこそこ高くて、買い手がその資金を出せない場合でも、売り手が貸し付けをすること買えるようになるところですね。

もうひとつは、売り手からすると10億とか20億で売るとだいたい7、8億は運用するんですが、安定的な利回りは数%ですよね。
ベンダーローンなら売り手は対象会社への貸し付けで、金利を4.5%~6%くらいもらうわけです。
普通の安定資産運用よりは高い金利が入るので、オーナーとしてもどうせ運用するなら、自分の会社で貸付けをして、その利回りをもらった方がいい。

一方で買い手にとってみれば、売り手がそういうスキームに応じてくれるということは、つまり売り手が自分の将来の安定性をそこそこわかっているということになるんですね。
なぜかと言うと、だいたいこういうスキームは「〇年後に一括で返済」という貸付けにするんです。たとえば3年後に一括返済の場合、「3年間は絶対に大丈夫」とオーナーが思っているということでもありますよね。
必ずしもそうではないんですが、一義的にはそうと言える。

なので買い手側にとっても、自己資金を抑えて買えるメリットの他に、そういうリトマス試験紙的に使えるというメリットがあるスキームなんです。


売り手には自分の会社で運用することで、自分たちが主張するバリュエーションを認めてもらうことにもなる、一石二鳥どころか一石三鳥みたいなスキームです。

島袋
売り手の起業家サイドからすれば、売却してお金が入ると、投資とかなんだかんだで使っちゃうんですよね。
実は僕も、10ヶ月でチューンと…一瞬でなくなりました。

宮崎
なくなりますよね。使っちゃう人が多いです。

島袋
本当にそう思いますよ。(売却当初は)三越でマグロを買っていたけど、もう買いません。

宮崎
確かにPBとかでの運用だと、自分で好きに引き出せますからね。
それにある金額を超えると年間口座維持料がかかったりもするPBもあるので、口座を止めて現金に戻そうということになって、また使っちゃうとかね。

 

スキーム相談をするべき「規模感」は?

島袋
そういうスキーム相談って、ある程度の企業価値がないと微妙ですよね。

宮崎
ベンダーローンに関しては、売り手が貸し付けるわけですから、企業価値はそんなに関係ないとも言えると思います。
ただ、他にもいろいろな価格調整スキームとか、企業価値をよりフェアに見てもらうための交渉術もあって、そういったものはそこそこ規模が大きくないと有効に作用しないところはあるかもしれません。

島袋
それはどのくらいの規模感ですか?

宮崎
うちが実際に案件を受けるくらいの規模なので、だいたい営業利益で年間で数千万以上くらいですかね。中盤ぐらいかな。なぜかというと、うちで妥当なバリューを示しやすいからです。
3000万~4000万でもすごい成長をしていて、かつ成長が安定的であれば受けるケースはあります。

でも僕も買い手さんに高く買ってもらおうと考えているわけではなくて、フェアなバリューで買ってもらおうという立場なんです。フェアなバリューを示しにくいのがベンチャーなので、僕はそこを助けてあげたいんです。

島袋
なるほど。助けてほしい!!

宮崎
助けますよ!発注いただければ。(笑)

島袋
では、そろそろお時間ですね。次回が宮崎さんご出演最終回になります!
またM&A BANKでお会いしましょう。

【出演者情報】
■宮崎 淳平:株式会社ブルームキャピタル-代表取締役社長
ライブドアグループ、株式会社セプテーニ・ホールディングス、株式会社社楽にてM&Aアドバイザリー業に従事。その他にもプライベートエクイティ投資案件、資金調達案件、及びファンド組成・運営を多数経験。2012年にブルームキャピタルを創業。
【株式会社ブルームキャピタルとは】
「ベンチャー市場・TMT関連市場におけるM&A市場の完全市場化への貢献」を経営理念とする、M&Aアドバイザリーファーム。売り手側のみの立場に立ち、各売り手にカスタマイズされたM&Aアドバイスに特化するという、国内では例のないサービスを展開している。

■島袋直樹:IdeaLink株式会社-代表取締役
シリアルアントレプレナー。26歳でインターネット広告代理店を創業、年商20億円規模に成長させる。2016年に同社を分社化し、インターネットメディア運営を主体とするIdeaLink株式会社を創業。2017年12月、自社メディア5媒体を上場企業に事業譲渡。「事業は創って売る」をモットーとする。「会社は伸びてるときに売りなさい。」の著者。

【YouTubeチャンネル】
https://www.youtube.com/channel/UCbxAeKe2f9WZGbKy1jHV0Dw

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