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額面以上の価値&打率の高い資金調達|Vol.190 | M&A BANK

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2019.07.04

額面以上の価値があり、打率の高い資金調達|Vol.190

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 目次 

1.  計6億円調達、資本政策は計画どおり
2.  どうやってアプローチして、何を話した?
3.  資金調達もM&Aも、結局大事なのは

 

計6億円調達、資本政策は計画どおり

島袋
田中さん、この番組の視聴者はベンチャー経営者の方が多くて、M&Aも検討されている方はもちろん、事業内容によっては資金調達を考えられている方もいらっしゃるので、今回は資金調達について教えていただきたいと思います。

田中さんは2018年5月に1回シードで6000万調達して、今年の1月にシリーズAで5.4億調達してますよね。
どういう風に戦略を描いて実行されたのか、教えていただければと。

田中
なるほど。資本政策自体は全部計画通りです。
シードの時に、いつのタイミングでシリーズAをやろうとか、このタイミングでこのバーンレート(資本燃焼率)だとあとどのくらいキャッシュアウトするなとかは考えてあって、その計画通りに進んだ形です。

一般的な調達の流れと少し違うのは、何十社とまわったりしていないんですよ。
基本的に「この会社さんがいいな」と、それで行って、OKです、と。

島袋
それって、相手が提案を示してくるのか、こっちから「あそこ良さそうだな」というところに決めうちで営業に行くのか、どっちですか?

田中
決めうちです。
ほとんどの起業家はたぶん希望するバリュエーションがあって、それだけ出してくれる人なら誰でもいいわけじゃないですか。だから何十社も回るんですよね。

それは完全にエゴだと僕は思います。「やらせてくれれば誰でもいいよ」みたいな話になるわけじゃないですか。

島袋
モテるやつだ。女性落とすときに使うやつじゃないですか。

田中
やっぱり本来は「俺と付き合うメリットはこれなんだよ」っていうのを示すべきなので、そうなるとそんなに玉は打てないですよね。

島袋
なるほどね。

 

どうやってアプローチして、何を話した?

島袋
具体的には、ここだと思ったらそこの代表番号に電話するんですか?

田中
いや、そこまで無計画にはしないですね。

島袋
そこはインサイドセールスはやらないと。

田中
インサイドセールスはやらないですね。(笑)
そこは根回しですよ、ロビー活動ですね。

島袋
行って、プレゼン提案をしますよね。
プレゼンの場において重要なことは、端的に言うとどういうことなんでしょうか。

田中
これくらいのバリュエーションで、これくらいのパーセンテージ出したいんです、というのは当然伝えます。
あとは「こんな事業計画を立てています」「こういう事業展開を考えています」「シリーズAの段階から次のBに行く時に、御社と事業提携していきたいんです」という部分の話をけっこう厚めにしてますね。

島袋
単純に「お金だけ入れてよ」と言うのではなくて、「事業提携する、してもらいたい」「この夢はあなたと一緒に見たい」ということを伝えるんですね。
そんな夢を見た暁には、こういうものがあるかもしれない、みたいな。

田中
冷静に考えて、お金だけ貰いに行くとお金しか入ってきません。
事業展開を一緒にしましょうと言うと、お金も入ってくる上にその会社のリソースも入ってきますから、それも換算するとかなりの調達金額になると思っています。
相手の会社に営業マンが何百人といて、それを毎月動かしますとなれば、人件費換算すると年間これで何千万だなとか。

島袋
すごい。普通に感心してしまった。

じゃあ、やっぱりこの後のシリーズBとかも考えられているわけですか。

田中
調達するかどうかは置いといて、やっぱり1つの株価の目標の目安になるので、当然考えてます
1年後はシリーズBだとしても株価はこれくらいにしておきたいというのをDCF法(ディスカウントキャッシュフロー)の計算しているので、そこから逆算してやっていますね。
それで必要であれば調達しますし、しなくてもイベントとかでまわるのであれば、株価はそのままにしてシリーズCに行って、IPOに行くぞと。

島袋
いや、すごいな。マーケロボさんにもぜひタクシー広告出していただきたいです。

田中
真面目に考えてます、実は。
動画ももう撮り終わっていて、来週公開なんです。

島袋
そうなんだ!それも見てみたいな。
今後の戦略としてはM&Aもありなんですか、それともIPOなんですか?

田中
やっぱりIPOしたいですね。パブリックな会社を目指してやっているので。
当然M&Aの可能性がまったくゼロかというとそんなこともないと思いますが、今はもうIPO目指して突っ走っています。
オリンピック後くらいですね。

 

資金調達もM&Aも、結局大事なのは

島袋
改めて、資金調達するにあたって重要なことって何なんでしょう。

田中
何ですかね?たぶんないんじゃないですかね。
やっぱ最終的に好き嫌いじゃないですか、お互いの。

島袋
そうですね、相性。

田中
相性だと思いますね。それじゃなかったら銀行に行ったらいいと思うので。
調達するときもそうですし、M&Aにしても一定期間ロックアップがあるじゃないですか。
やっぱり好き嫌いだと思いますね。

島袋
おっしゃる通りですね。
いやあ、今後もマーケロボさんに期待ですね。
どうもありがとうございました!

【出演者情報】
■田中亮大:Marketing-Robotics株式会社-代表取締役
1985年山口県萩市出身。2008年大学卒業後、外資系製薬会社に入社。翌年、個人コンサルタントとして独立。以降、日本の社長.tvの取締役やベルフェイス(株)を設立し副社長、販売会社の社長を歴任し、2016年9月にタクセル(現:Marketing-Robotics)を設立。MA(マーケティングオートメーション)やインサイドセールスの専門家として確固たる実績を持つ。

島袋直樹:IdeaLink株式会社-代表取締役
シリアルアントレプレナー。26歳でインターネット広告代理店を創業、年商20億円規模に成長させる。2016年に同社を分社化し、インターネットメディア運営を主体とするIdeaLink株式会社を創業。2017年12月、自社メディア5媒体を上場企業に事業譲渡。「事業は創って売る」をモットーとする。「会社は伸びてるときに売りなさい。」の著者。

順次更新、田中さん出演動画の一気見はこちらから
(M&A BANK YouTubeチャンネル)

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