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M&A交渉の実際の手順とポイントーM&A交渉のポイント⑤ | M&A BANK

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2020.09.02

M&A交渉の実際の手順とポイントーM&A交渉のポイント⑤

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M&A交渉を控える方のための連載、今回が最終回です。
これまでは交渉をする際の前提となる知識をご紹介してきました。
今回は実際の交渉の場面、段階ごとにやるべきことその注意点をおさえていきましょう。

特に注意点の多い

①交渉前段階
②交渉相手との最初のやりとり
③相手と条件が折り合わない時

の3つの場面を取り上げます。

この記事は、M&Aの交渉にあたり、
「不利な条件を飲まされないようにしたい」
「交渉を優位に進めるために、何に気を付けるべきか知りたい」
という方に向けてお届けする全5回の連載の第5回です。

▼予定コンテンツ▼
1. 理想的な交渉・やってはいけない交渉
2. 交渉が成立する条件
3. 交渉力・立場を強くする要因
4. 要望を通すための交渉術
5. M&A交渉の実際の手順とポイント

 

 目次 

 ①交渉前段階 でやるべきこと
 ②交渉相手との最初のやり取り の注意点
 ③相手と条件が折り合わない時 の注意点

 

①交渉前段階 でやるべきこと

  1. 都合の悪い情報は早めに出せるよう、洗い出しておく
    都合の悪い情報を後から出すと不信感を抱かれやすい
    交渉が決裂した場合、そのタイミングが遅いほどより多くの時間が無駄になる
    早い段階で一度に伝えられるよう準備(逆に、よい情報は小出しにする方が効果的)
  2. リスクが高いと思われやすい案件であれば、買い手は予め精査する
    リスクが高い案件は一般的に好まれないが、まれに投資案件として高評価されることがある
    むやみに候補を多くあげるよりも、より刺さる相手を的確に見つけることに注力する
  3. チーム・組織・仕組みでアピールできることをまとめておく
    個人の強さをアピールすると逆効果になることがあるため
  4. 類似案件の売却価格の相場を調べておく
    希望額が相場より高すぎると買い手候補が集まらず、安すぎると怪しまれることがあるため
    ニュースや話題になる案件には偏りがあるので、売却案件情報が掲載されているサイト等もチェック

 

②交渉相手との最初のやり取り の注意点

  1. 希望売却額は基本的に売り手から先に伝える方が有利
    最初に出た数字が基準になるため、先に言う方が有利なことが多い
    買い手の多くは最初は低めの値段を提示する
    ただし買い手側からの評価が高く、相場がはっきりしない場合は出方を見るのもあり
  2. 希望売却額は高めに提示する
    買い手も金額交渉を前提で考えており、「交渉で下げられた」ことが重要な場合もある
    仲介者にも買い手にも、下限額を最初に伝えるのは悪手
    下限額はあくまで落としどころとするように仲介者に伝える必要がある
    ※仲介者には早く話をまとめたいインセンティブが働くため
  3. 10社以上からの入札が期待できないのであれば、入札方式にはしない
    買い手にとって入札方式はメリットがない(高く、買いにくくなる印象)
    複数社とそれぞれに話を進めていることは示しつつ、入札にはしない形がやりやすい

 

③相手と条件が折り合わない時 の注意点

  • 難色を示す相手に対し、自分から進んで譲歩した条件を出さない
    先に譲歩する姿勢が下手に出て見えるので、相手の具体的な希望額を待つ
    条件に不満を言う相手は案件自体への興味はあることが多いので、弱気になりすぎない

※前回の記事でご紹介した「要望を通すためのフレーズ」も要チェックです。

 

 

以上で、連載『M&A交渉のポイント』は終了です。
当たり前に感じられることも多かったかもしれませんが、打ち手に困ったときにはぜひ再確認してみてください。

 

参考・おすすめ文献

藤井一郎(2011)『プロフェッショナル・ネゴシエーターの頭の中―「決まる!」7つの交渉術』東洋経済新報社

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■安田あかね:M&A BANK編集部 ライター
大阪大学人間科学部を卒業後、教育系企業に就職。新規事業部にて新サービスの運営基盤づくり、スタッフの管理育成やイベント企画に携わる。
IdeaLink社ではウェブマーケティング領域の業務を経て、M&A BANKの立ち上げ・運営に関わる。サイト管理の他、経営者インタビューや記事の編集を担当。
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