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聞いていたより実態がひどかったので、表明保証違反を訴えたい|判例紹介 Vol.11 | M&A BANK

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2019.07.17

聞いていたより実態がひどかったので、表明保証違反を訴えたい|判例紹介 Vol.11

安田あかね:M&A BANK編集部 ライター

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 判例によれば… 
情報を軽視していたことを理由に違反が認められないことがある

〇 重要な部分での意図的な誤りはもちろん違反になる
▲ ただし、譲受側(買い手)の言動なども判断材料にされることがある

 

ポイント|そもそも「重要な事項」じゃなかったら、違反にならない

  • 売り手に過失があっても、買い手側がそこに強い関心を持っていなかった場合は「重要な情報の誤り」に該当しなくなる
    事前調査で重視していない=重要な情報ではないと判断され、誤りがあっても表明保証違反には当たらないとされることがある

表明保証違反が認められなかった判例

概要

  • 譲受側に提供していた収支表に、実際よりも過大な売り上げ・利益が記載されていた
  • 売り上げへの貢献が大きい従業員が退職済みであることが譲受側へ伝わっていなかった

訴えた側:譲受側

上記の事項が「提出した一切の資料が真実の内容を記載し、重要な事項についての記載漏れがないこと」「事業を継続するについての重大な支障がないこと」とする表明保証条項にそれぞれ違反すると訴えた

判決

  • 収支表の数字が実際と異なることは担当者には伝わっていた
  • 収支表の確認や会計DDを行わず、1か月未満で契約を締結していた
  • 退職と売り上げ減少の因果関係の有無や程度が不明
  • 譲受会社は従来の実績や既存スタッフの営業力を特に高く評価していなかった

→ 表明保証の違反を認めず 

理由

収支表の誤りについては、譲受会社が短期間に少ない情報で契約を決めたことから、自分なりに収益性を判断していたと考えられると判断され、表明保証の違反を認める条件(「重要な事項についての記載漏れ」)とは認められなかった。

参考文献
阿南剛・後藤高志・辻川昌徳(2015)『実務分析 M&A判例ハンドブック』商事法務

 

書面に書かれていないことも判断材料にされる

書面できちんと契約を結んでいたのに、そこに記載されていなかった事項(誤りがあることを別で伝えられていたこと、DDを十分にしなかったこと)が考慮されて違反が認められなかった事例をご紹介しました。

表明保証の契約を結んではいても、拙速な判断や油断をした分の責任は判断した側が負うことになるようですので、急ぎの際はある程度覚悟が必要ですね。

 

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安田あかね:M&A BANK編集部 ライター

大阪大学人間科学部を卒業後、教育系企業に就職。新規事業部にて新サービスの運営基盤づくり、スタッフの管理育成やイベント企画に携わる。
IdeaLink社ではウェブマーケティング領域の業務を経て、M&A BANKの立ち上げ・運営に関わる。サイト管理の他、経営者インタビューや記事の編集を担当。

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