2019.03.02
M&Aがスムーズに進む組織の条件|Vol.143
安藤さんの一声でハロウィンも静まった
島袋
今回も識学の安藤代表に来ていただいています。
前回途中まで伺った組織DDについて、さらに深掘りしていきたいと思います。
…がその前に、ちょっと思い出したことがあります。
前回ご出演していただいた時に、ハロウィンパーティーなんかをやっている会社は、○ソだと…
※以前のご出演回「企業文化・3つのチェックポイント|Vol.037」より
安藤
○ソだとは言ってない。(笑)
「(会社は)仕事をするところなので、やる必要はないんじゃないですか?」ということですね。
島袋
その影響か、今年は誰もハロウィンのネタをfacebookにあげてなかったです。(笑)
みなさんめちゃめちゃ影響を受けてますね。
安藤
激減していたような気がしますね。
でも島袋さん、今年はInstagramにあげてましたよね?
島袋
隠れてあげてました。ストーリーで。(笑)
組織の理想状態①なめられてないか?
島袋
それでは、本題の組織DDについて深掘りしたいと思います。
具体的にどういうものが得られるんでしょうか?
安藤
まず組織を評価する前提として、識学では組織が機能的に動く状態を定義していて、大きく2つのポイントがあります。
ひとつめは、組織の中にはポジション・役割・立場がありますよね、識学ではそれを位置と言っています。
自分の立場、例えば課長なら課長、部長なら部長、社長なら社長と、自分の位置を正しく認識できているかどうかが、まず1番重要です。
認識できていない例としては、従業員・平社員が課長の評価をしちゃっているとか、やたらと社長との距離が近い場合、平社員の人は勘違いしているし、社長も自分の位置を勘違いしています。
そういう状態だと、それぞれが自分の役割と機能をしっかり認識できていないので、コミュニケーションでいろいろと問題が出てくるんです。
部下が上司を評価している状態だと、本来上司の指示に部下は従って動かなきゃいけないのに、「この指示あってんの?」みたいな確認にすごく時間がかかることになるんです。
島袋
わかります!前の会社のとき、そうでした!(笑)
安藤
それで組織の動きが悪くなるんです。
各自が責任に基づいた役割を果たすために、それぞれがしっかりと自分の位置を認識しましょうというのが、ひとつ目のポイントの「位置」の話です。
組織の理想状態②達成すべきものの理解
次に、その位置を正しくみんなが認識できる状態を前提とした「結果」と呼ぶブロックに入ります。
結果というのは、その人に与えられている目標がしっかりと明確になっているか、いつまでに何をしないといけないのか、それぞれはっきりわかっているかということです。
そういうことが組織のパフォーマンスをあげる上ではすごく重要なので、そこを明確に認識できているか、そういう風になっているかを見ていきます。
こっちが組織DDのだいたい8割を占めますね。
島袋
なるほどなあ
どこが悪いとM&Aに響くのか
島袋
もし買い手側が識学受講者で、「位置」の概念などを知っていて、売り手の診断レポートでどこかがグチャグチャだという結果が出たとしたら、それはそれでポジですよね。
そこを直せばさらに良くなるなら、伸び代が半端ないということになりそうですね。
安藤
そこについて、僕らがいろいろと見てきた中で考えているのは、今の位置と結果の話で言うと、位置の方がグチャグチャな場合は修正するのが大変なんですよ。
例えば社長が完全になめられていて、上司と部下の関係がグチャグチャな場合は。
島袋
そうなんですね。
安藤
今まで仲良しこよしでやっていたのに、急に位置関係ができるとすごいストレスが発生しますよね。
なので、位置関係の問題はどちらかというとネガです。買収後けっこう苦労する要因になります。
特に幹部クラスとかの位置がおかしいとかなり手を焼くので、その場合は買収は検討した方がいいと判断することになります。
一方結果の方は、目標が明確になっていないために部下が迷っているということなので、簡単なんです。明確に設定してあげれば部下の動きが一気に変わるんですよ。
なので、こっちの点数が低いのはどちらかというとプラス要因です。
島袋
なるほど!わかりやすい。
サービスがどんどんバージョンアップされていますね。
安藤
さすがっすね。スポンサーだからヨイショしてきますね。
島袋
それはよいしょしないと。継続していただきたいですもん。(笑)
安藤
ちょいちょい営業を挟んでくるなぁ(笑)
島袋
あ、そろそろお時間ですね。
次回も組織DDの続きと、HR業界の状況についても伺っていきたいと思っていますので、どうぞお楽しみに!
■安藤広大:株式会社識学-代表取締役社長
株式会社NTTドコモにて勤務後、ジェイコムホールディングス株式会社(現・ライクスタッフィング株式会社)へ入社、取締役営業副本部長に就任。2013年に[識学]と出会い独立し、2015年株式会社識学を設立。
【株式会社識学とは】https://corp.shikigaku.jp/
経営者やマネジメント層へ「意識構造学」(識学)という学問をベースにしたトレーニングを展開し、意識改革・組織改革を実施。業界初の組織デューデリジェンスサービスも開始し、M&Aや事業承継の失敗の未然防止にも貢献。クライアントには上場企業、有名ベンチャー企業、スポーツチーム等が含まれ、導入実績は設立3年目で約360社にのぼる。
■島袋直樹:IdeaLink株式会社-代表取締役
26歳だった2008年にインターネット広告代理店を創業、年商20億円規模に成長させる。2014年にIPO準備に取り掛かるも、のちに断念。2016年に同社を分社化し、インターネットメディア運営を主体とするIdeaLink株式会社を創業。「事業は創って売る」がモットー。「会社は伸びてるときに売りなさい。」の著者。
【YouTubeチャンネル】
https://www.youtube.com/channel/UCbxAeKe2f9WZGbKy1jHV0Dw
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