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M&A経験豊富な買い手に搾取されないために|Vol.221 | M&A BANK

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2019.10.12

M&A経験豊富な買い手に搾取されないために|Vol.221

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 目次 

1.  最終契約、これだけは覚えておきたい項目5つ
2.  何が普通かを知らないと、どこまでもつけこまれる
3.  ビジネスなんだから、自分でもちゃんと身を守らないと

 

最終契約、これだけは覚えておきたい項目5つ

島袋
契約書についてもちょっとお聞きしたいことがあります。
僕は2回目のM&Aをするにあたって、会社によって契約書が全然違うんだなと思ったんです。
初めて契約する人は、何がスタンダードか、どの部分を交渉していいのかがわからないんじゃないかと。

宮崎
まず、契約書は弁護士に聞いてください。僕がこれを言うと法律的にあまりよくないので。

ただ、一般論の話で言えば、まず大事な項目は、価格
そして表明保証、これは「決算書は正しいですか?」といった話ですね。
あとは補償まり、何か保証した内容に瑕疵があったときにお金で補償するというもの。
4つ目が、よくある誓約事項というやつです。たとえば競業避止義務とかクロージング条件。
あとはCP(コンディション・プレシデント)と言われる、契約からクロージング(株とお金の引き渡し)の間に、たとえば従業員に周知して合意を取れといったものもよくあります。
『表明保証事項の正確性』や『主要役職員に通知して合意を取る』等、買主・売主双方の契約後~クロージングまでの義務を定めて、相手方の義務履行を前提にクロージングしましょうと取り決めるものと思っていただければいいと思います。

そこそこ規模が大きいディールに限った話かもしれませんが、本契約からクロージングまで時間を空けるケースがけっこう多いんです。
特殊な事例ですが、たとえばすごく大事な取引先があってそこと切れたらマズい状況だと、株主・支配権が変わっても継続的に取引してもらえるように合意書を取ってください、とか。
もう一つのパターンとしては、キーマンが継続的に働けると書面で見せてくださいとか。
そういうのがあって初めてクロージングできますよ、という条件を契約後に付けられることがあるんです。このあたりが大事ですね。

島袋
CPというのは、表明保証期間とはまた別なんですか?

宮崎
表明保証期間は、基本的になにもなければずっとなんですが、

島袋
なにもなければずっと!?

宮崎
ええ、補償条項は表明保証と対を成す条項とも言える「お金で補うよ」というものですが、だいたい3パターンで制限をさせるんですよ。
まず1個は下限の設定といって、たとえば500万円以下の損害は損害賠償として補償しなくていい、といったもの。小さいことは仕方ない、というようなものです。
それは取引金額によって何百万とか、なんとなく相場があります。

次は補償の期間を定める方法。ディール後半年以内に発生した損害は補償するよ、みたいな
違反についての損害を補償する期間ですね。長くて大体2年ぐらいが多いんじゃないかな。

 

 

何が普通かを知らないと、どこまでもつけこまれる

島袋
でも、売却して契約も運営体制も変わってるから、2年後先なんて知らないよ、イケてないおたく(買い手)の問題じゃん、と思っちゃうんですが…

宮崎
「事業計画が予定とズレた」とかいうのは将来のことですから、それを保証させることはほぼないですよ。
だいたいの表明保証条項は、その契約締結日、またはクロージング日時点において、売主が保証したことが正しいと保証してもらうためのものです。たとえば株主が言った通りの株主であるとか。

島袋
(将来の結果を補償させることは)ほぼない?

宮崎
ないと思いますよ。というか、そんなのがきたら絶対に僕は削ります。
支配権が変わって、新しい株主が取締役を任命したのに、その経営責任をとるような契約をすることはない。
それはありえないと思いますよ。

島袋
けっこうありますよ?

宮崎
いや~、それは知っているんですよ、そういうことがあるというのは。だから僕はFAをやっているんですけどね。

取締役の専任権利が移動しないマイノリティ投資ならまだわかりますが、M&Aは全く違いますから。
支配権が移動したら、売り手にはその会社を管理する権限もない。なのに事業計画を保証させるなんてどうしたらできるんだろうと僕は思いますね。

島袋
M&Aという言葉とツールを使って、会社を乗っ取ることもできてしまいそうですよね。いいか悪いかは別として。
たとえば僕が会社を10億円で売ったとしても、買い手がその表明保証とかそういうところに強い弁護士を付けて、あとで保証部分を一気に請求されたら、僕の手元に入った税引後8億円が、どんどん減っていくということもありえそう。

宮崎
実際にそういう事例はありますよ。だから僕はそれをなんとかしなきゃと思ってやっているんです。
いやーもう、本当にひどいのありますからね。

島袋
周りから元の金額でディールしたと思われているのに、手元のキャッシュはどんどん減っていったら…もう地獄ですよね。

こういうことをする買い手ってどこなんですか?

宮崎
それはまぁ、みなさんが知っている有名な会社だったりしますけど。

島袋
ちなみに…?

宮崎
言えるわけないじゃないですか!

島袋
それを教えて欲しい。

宮崎
いやでも、僕はそういうところには打診しないわけですよ。

島袋
本当ですか。ロゴは何色ですか?

宮崎
それはもう、想像してもらって…

 

ビジネスなんだから、自分でもちゃんと身を守らないと

宮崎
ただ、それはもちろん悪いしズルいし、一般的によくないことのような気がしますけど、これはビジネスですからね。売り手もちゃんと武器を持たないといけない。
武器を持たないでディールをしてしまった売り手の責任でもあると僕は思っているんですよ。

ちょっと変な例ですけど、戦国時代には弱い人は殺されたわけじゃないですか。
ビジネスもたぶん、それと近いものがあるわけですよ。

島袋
弱い人って言わないでよ!頑張って事業育てたんですよ!

宮崎
いやいや、島袋さんが弱いって言ってないですから!

僕が過去に聞いた中では、表明保証違反に買い戻し条項が入っていると言われたものもあるそうです。
普通M&Aで買い戻しなんてありえなくて…とまで断定していいのかわかりませんが、僕はありえないと思っているんですね。

でも、それで相談に来ても後の祭りなわけですよ。もう1年前に契約していますから、結局その人は買い戻してましたね。大変そうでしたよ、契約した後は何もできないですからね。

島袋
そうですよね。

宮崎
契約だから。結局それはビジネスなんですね。
本来契約するときはちゃんとケアをするべきで、僕らの役目はそれを啓蒙したり、直接見る人に対してアドバイスをするしかない。

でも、弁護士もM&Aのプロであればそもそもそれは絶対させないと思いますけどね。だから弁護士はすごい大事ですよ。
M&Aを知らない弁護士にドラフトとかを書かせると、けっこうまずいんじゃないかということもけっこうあります。

島袋
弁護士大事ですよね。

宮崎
僕がよく知っている弁護士さんとか紹介することもできますから、M&A BANKさん経由で紹介するみたいなことを今後していくといいんじゃないですか?

島袋
そうですね、M&Aに詳しい弁護士さんけっこういらっしゃいますので。
紹介してフィーをもらうと法律違反ですから、こちらの善意でご紹介できると思います。

M&A関連のお悩みは、アドバイザーに頼む前にぜひ一度ご相談ください!
それではまた、M&A BANKでお会いしましょう。

【出演者情報】
■宮崎淳平:株式会社ブルームキャピタル-代表取締役社長

ライブドアグループ、株式会社セプテーニ・ホールディングス、株式会社社楽にてM&Aアドバイザリー業に従事。その他にもプライベートエクイティ投資案件、資金調達案件、及びファンド組成・運営を多数経験。2012年にブルームキャピタルを創業。『会社売却とバイアウト実務のすべて』著者。

■島袋直樹:M&A BANK株式会社-取締役会長
シリアルアントレプレナー。26歳でインターネット広告代理店を創業、年商20億円規模に成長させる。2016年に同社を分社化し、インターネットメディア運営を主体とするIdeaLink株式会社を創業。2017年12月、自社メディア5媒体を上場企業に事業譲渡し、2018年3月よりM&A BANKの運営を開始。「事業は創って売る」をモットーとする。「会社は伸びてるときに売りなさい。」の著者。

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