M&A BANK Copyright©idealink Inc., All rights reserved.

パーソルへのM&Aもここから始まった。資金調達・後編|Vol.217 | M&A BANK

M&Aインタビュー

M&A BANK > インタビュー > パーソルへのM&Aもここから始まった。資金調達・後編|Vol.229

2019.11.07

パーソルへのM&Aもここから始まった。資金調達・後編|Vol.229

  1. HOME
  2. Twitter
  3. Facebook
  4. はてなブックマーク

 目次 

1.  シリーズAを、2回に分けた⁈
2.  資金調達、最初のピンチから救ってくれたのは
3.  実は小谷さん、こう見えて…

 

シリーズAを、2回に分けた⁈

島袋
前回資金調達のお話を伺いましたが、そのお金を元にゴリゴリ開発されていって、その次が売却になるんでしょうか。

小谷
実はもう一ラウンドやってまして、説明が難しいんですが、シリーズAをほぼ同じ条件にして、2回に分けたんです。
半年ずれくらいでやったんです。

島袋
なるほど、それはどちらから調達されたんですか?

小谷
前半はエンジェルの方10人くらいに入れていただきました。

残り半分をやる過程でサービスがけっこう調子よく伸びていったので、予定よりも大きく調達しようとしたんです。
その頃にパーソルさんとお会いして、資金調達の文脈で「大きく調達するから入っていただけないですか」という相談をしたら、もうエクスクルーシブに一緒にやってもいいかもしれない、と話をいただいて。

島袋
そのときのリアクションどんな感じだったんですか

小谷
…しれっとしてましたよ。(笑)

島袋
内心は?

小谷
「こんな形で来るんやな」とは思いました。

島袋
これかー!みたいな。
M&Aも、うちみたいに売りにいくパターンと、オファーをいただいて「え、そうなの」となるパターンがありますが、後者だったんですね。

小谷
そうですね。
でももともとグループインというか、連携をしながら事業を進めていく選択肢もあったんですよ。転職の口コミサイトの領域って国内だともう4社あって、既に組みながら進めているところが多くて

リクルートさんもIndeedとGlassdoorとグローバルに展開して求人と口コミサイトの掛け合わせで事業をやっていて、その流れが世界的に起きていくなという感覚はあったので、じゃあJobQはどうするんだと1~2年くらいずっと考えていました。

島袋
じゃあ、結果的によかったんですよね。

小谷
そうですね、事業戦略的にも噛み合わせはあり得るなと思ったので、オファーをいただいてから1ヶ月くらいいろいろお話をして、どういう未来を描けるか、いろいろ話した結果グループインということになりました。

島袋
他と比較検討することはなかったんですか?

小谷
ちゃんとやりました。

島袋
しっかりしてるな~!大事だそれは。
どういう風にやったんですか?

小谷
国内でアセットを持っている人材系の会社って言っても数社しかないわけじゃないですか。
まずはそれをリストアップして、どういう経路でどうやって当たっていこうかと株主の方とかと相談して、1個ずつ当たっていった感じです。

島袋
なるほどね。
株主さんがいるからそういう相談ができるんですね。
オファーを始めて株主に報告したときはどういうリアクションだったんですか?

小谷
「小谷さんの好きにしたらいいよ」というのは1番初めに言っていただいて、すごく安心しました。基本的には好意的なリアクションではありましたね。

島袋
それはいいですね、株主が首を縦に振らなかったら地獄ですもんね。

それでパーソルさんのグループインを決めた最大の理由というのは何だったんですか?
他に比較検討されたところからもオファーはいただきました?

小谷
一応進んではいましたね。
でも、パーソルさんは1番初めに接点があったというのが大きかったですし、プロダクトとか僕の経営の仕方にもすごくリスペクトを感じました。

もはや全部小谷さんがやってた

島袋
前回資金調達について伺って疑問に思ったのは、エクイティで調達して事業を始める場合って、エンジェル投資家から調達して、そのあとある程度形を作ってからCVCやVCから調達するケースが多いと思うんですけど、順番が逆でしたよね。
最初シードでCVCから調達したのはわかるんですけど、そのあとにエンジェル投資家から調達したのって理由はあるんですか?

小谷
そんなに大きな理由はなく、シリーズAの前半ラウンドをエンジェルの方だけから集めた感じです。
それまでに事業の相談を壁打ちしていただいていた起業家の先輩方がいたので、「このタイミングで株式も持っていただいてご支援いただきたいです」とご相談した感じです。

そうプラス、シリーズAのファイナンスがクローズするより先にキャッシュアウトが来そうな予感がしたんです。
なのでエンジェルだけ先に切り出してファイナンスしちゃうシナリオがあり得るなと思って、先に声をかけていたんですよ。
何かあったときに先にプレラウンドできるような座組みを作っておいたら、案の定やばそうだったので先にやった感じです。

島袋
その仕切られたのはCFOの方ですか?
それとも株主の方で誰かがその役になってくれたんですか?

小谷
ほぼ僕がやりました。基本はCEOがやると思います。

ファイナンスはシリーズAくらいまではCFOがいなくてCEOがやると思います。

島袋
え?すごくないですか?じゃあCEOCOOCFOもやったわけですか。

小谷
そうですね。頑張りました。
ちなみにそのとき、エンジニアも僕1人だったので、ほぼ僕が書いてました。

島袋
やばあ…見てる方も「はぁ?」って言ってますよきっと。

小谷
採用ができていないという僕の経営力のなさなんですけど、それが1年半前くらいです。

社員が喜んでるかなんてわからない

島袋
PMI、売却後の引き継ぎのところはどういう感じだったんですか?

小谷
今も続いてますよ。
法務・労務、財務のあたりですね。

島袋
社員さんは何名くらいいらっしゃったんですか?

小谷
3~4人とか、それくらいです。

島袋
グループインするよって言ったときのリアクションはどういう感じでした?

小谷
難しいですね、むしろ聞いていただきたいです。本音はわからないので。
No.1がすべてを取っていくというのがテクノロジーの領域においてはセオリーだと思うので、どうやってNo.1になるかをずっと考えましょうとは言っていていました。

事業連携をして成長スピードをあげる話もしていましたし、特にうちは僕もエンジニア出身ですし、セールスの部隊がいなかったのでエンタープライズ向けにはどうやって作るんだという話も出ていました。
だからその戦略の中の1つだとはちゃんと伝わっていると思いますが…

島袋
いや、いい社長さんだ。
「どうでしたか」って言われたら「社員めっちゃ喜んでますよ」と言う方も多いですけど、「いやお前社員じゃないじゃん」ってちょっと思いますよね。
僕もそう言っていたクチですが。

小谷
本心はわからないですね。

島袋
なるほどなあ
優秀ですね、本当。

小谷
優等生なんで。

島袋
え?もう1回いいですか?

小谷
あ、もう帰っていいですか?

島袋
すみません(笑)
では、小谷さんでした。どうもありがとうございました!

 

【出演者情報】
■小谷匠:株式会社ライボ-代表取締役・CEO/エンジニア
大学卒業後、人材系スタートアップで法人向けの営業やWebエンジニアとして1年強勤務ののち退職。その後、バックパッカーを経て、2015年2月に株式会社ライボを創業。創業以来、「個が活躍する社会を創る」をビジョンとし、キャリアや転職に特化した匿名相談サービス「JobQ」を開発、運営。2019年3月にパーソルグループ入り。

■島袋直樹:M&A BANK株式会社-取締役会長
シリアルアントレプレナー。26歳でインターネット広告代理店を創業、年商20億円規模に成長させる。2016年に同社を分社化し、インターネットメディア運営を主体とするIdeaLink株式会社を創業。2017年12月、自社メディア5媒体を上場企業に事業譲渡し、2018年3月よりM&A BANKの運営を開始。「事業は創って売る」をモットーとする。「会社は伸びてるときに売りなさい。」の著者。

順次更新、小谷さんのご出演動画 一気見はこちらから
(M&A BANK YouTubeチャンネル)

定額でM&Aの相談ができる、セカンドオピニオンサービス
※アドバイザーのご紹介も可能

その他ご相談、お問合せ

 

  1. HOME
  2. Twitter
  3. Facebook
  4. はてなブックマーク

M&Aアドバイザーの無料相談はコチラ

新着M&Aニュース

もっと読む

アクセスランキング

案件情報をお探しの方 担当からすぐに連絡いたします。



    連絡手段の希望:
    電話メール

    This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.