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上場を果たしたデザイン会社社長がすべてを語ってくれました【グッドパッチ・土屋尚史CEO】|Vol.624-629

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2022.03.20

国内初の上場を果たしたデザイン会社社長がすべてを語ってくれました【グッドパッチ・土屋尚史CEO】|Vol.624-629

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土屋社長の面白すぎるぶっちゃけトーク、内容が濃すぎるので全4回でお届けします。

▶動画の一気見はこちらから◀

 

ゲスト■土屋尚史氏 グッドパッチ 代表取締役社長/CEO
2011年9月に株式会社グッドパッチを設立。「デザインの力を証明する」というミッションを掲げ、様々な企業の事業戦略からUI/UXまでを支援し、企業価値の向上に貢献。ベルリン、ミュンヘンにもオフィスを構え、世界で200名以上のデザイナーを抱える。2020年6月、デザイン会社として初の東証マザーズ上場。Twitterグッドパッチ公式SNS

聞き手■島袋 直樹 M&A BANK株式会社 取締役会長
シリアルアントレプレナー。26歳でインターネット広告代理店を創業、年商20億円規模に成長させる。2016年に同社を分社化し、インターネットメディア運営を主体とするIdeaLink株式会社を創業。2017年12月、自社メディア5媒体を上場企業に事業譲渡し、2018年3月よりM&A BANKの運営を開始。「事業は創って売る」をモットーとする。「会社は伸びてるときに売りなさい。」の著者。 Twitter

 

 目次 

【赤裸々トーク】デザイン会社として上場するまでの正直すぎる裏話
【壮絶】伝説の『組織崩壊』体験談
【炎上!?】コロナ禍の上場・MSワラントでの資金調達の裏話
【初めてのM&Aは?】平均年収1000万越えを目指すデザイン会社のM&A戦略とは

 

 

【赤裸々トーク】デザイン会社として上場するまでの正直すぎる裏話

 

【デザイン会社で上場達成】土屋社長登場!

株式会社グッドパッチ
2011年創業、企業のデジタル戦略・ブランド戦略を支援
2020年に上場 デザイン会社という立て付けで上場した日本で唯一の会社

土屋社長のキャリア
もともとはWEBデザイン会社のディレクター職を務めていた
起業前にサンフランシスコを訪れてスタートアップのサービスに触れ、UI/UXの重要性を痛感
UI/UXのデザインを主軸とすることを決めて起業、当初上場は想定していなかった

 

出資を受けた理由、実は……

上場を考えたきっかけは、2013年に受けた1億円の出資だが……
出資を受けた理由は、なんと「単純にキャッシュアウトしかけたから」
2~3期目から順調に利益を出せたため経費をたくさん使っていたところ、税金と保険料が想定額の倍だったため、キャッシュアウトしかけた
規模を拡大していたので、親から借りても銀行から借りても足りず、現監査役のスダックス氏に億単位の資金調達を勧められ、VCを紹介された

反対されると、かえって火が付くタイプ?
出資を受けることを同業の先輩に相談したところ、反対されたのでかえってやってみたくなった

デザイン会社としてIPOを目指したワケ

出資をきっかけに上場を考え始める
出資を受けて人材採用にしっかり先行投資した結果、大きく成長でき、会社としてその後どこに向かうべきか考えるようになった
ビジネスの世界でデザインがまだあまり重視されていなかったこと、デザイナーの待遇に感じる物足りなさ、「難しい」と言われるとやりたくなる気質から、デザイン会社として国内初のIPOを目指すことに
UI/UX マーケットの盛り上がりも決断の後押しとなった

 

出資でテコ入れしたこと

採用以外には何に投資した?
採用が一番重要、そのためにオフィスにも投資した
新規事業としてプロダクトの内製にも取り組んだ

多くの社員を抱えることに怖さはなかった?
もともとリソースが足りないせいで、問い合わせのほとんどを断っている状況だった
30人→50人→100人と大胆に組織を大きくしたことで、多くの案件を受けられるようになった
幸い、営業しなくても仕事は来続けたため、今まで問題なく来ている

 

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【壮絶】伝説の『組織崩壊』からIPOまでの道のり

 

いまデザイナーに求められるものは

大事なのは「ソフトウェアデザイン」の能力
デザイン業界のトレンドは グラフィックからソフトウェアに遷移
ユーザーニーズを正しく把握でき、それにこたえるデザインができる人は希少、非常に
ニーズが高い

学歴よりも 新技術への感度と意欲が重要
美大・芸大では最先端のソフトウェアのデザインは学べない
新しいものが大好きでキャッチアップを続けられることを重視して採用を行ってきた

【苦節6年】IPOまでに何が起きた?!

IPO準備期間に組織崩壊を経験
人が急激に増える中、100人を超えたときに組織崩壊が起こり、離職率が40%を越える状況が2年半続いた
IPOプロセスをストップし、
組織崩壊のリカバリーに集中したため、IPOには6年かかった

 

組織崩壊立て直しの決め手は?

救世主は「組織へコミットできるリーダー」
マネジメント層が「よくない状況を理解したうえで入社してくれた人たち」に入れ替わり、彼らがコミットしてくれた
組織のことを真剣に考えられる人材を
採用できたことで、なんとか組織崩壊から復活


CFOと管理部が一斉退職!?

組織崩壊が進んでも事業は伸び続けていたため、会社がつぶれることはなかったが、管理部が一斉に退職したことも……
資金調達の真っ最中だったが、その状況を「面白そう」ととらえてジョインしてきた新CFOと、役割を超えた貢献をしてくれた監査役のおかげで何とか乗り切った

 

IPOがもたらした恩恵

コロナのタイミングで上場
緊急事態宣言で上場審査がストップしたときに申請しており、異例の事態に上場の延期も考えられる状況だった
知名度向上への貢献が大きいと踏み、しんどいながらも上場を決意
特別なタイミングで上場を果たした結果、問い合わせは上場前の1.5倍以上に増え、優秀な人材の採用がさらにしやすくなった

経営も やっぱり正直が一番
採用の時も投資家にも、状況は正直に話すようにしていた
ネガティブ面を隠さず伝えることでその状況も楽しめる
頼もしい味方が増えていく

 

 

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【炎上!?】コロナ禍の上場・MSワラントでの資金調達の裏話

 

赤字企業買収がもたらす影響は?

IPOすると、赤字の会社を買いにくい……
のれん(償却分)+赤字分の両方がPLに影響を与え、利益を圧縮されてしまう
妥当性を説明するのはもちろんだが、初めて赤字になる状況には投資家はナーバスになりやすいため、攻めた投資は難しい
投資家に減損の可能性を感じさせると株価が上がらなくなってしまう怖さがある

公募価格が低すぎて……

コロナの影響で、上場での資金調達額はたったの2.5億円
コロナの影響で証券会社とほとんど交渉ができず、公募価格がかなり低くなってしまった
その後の調達も考えるとやたらと株を放出することもできないため、結果的にIPOでは2.5億円しか資金調達できなかった
しかし、上場を果たした後は時価総額200億を維持できている

 

【一長一短】MSワラントによる資金調達

上場後の資金調達のスタンダードとは
M&Aのために銀行借入し、それを返す目的で資金調達することが多い
逆に、M&Aが決まっていなければ、銀行借り入れができていなければ資金調達はしにくい

賭け!?MSワラントによる資金調達
上場直後で時価総額が大きくない会社にとっては貴重な資金調達方法
新株予約権を発行し
時期を分散させながら資金調達する手法、出来高や株価に対して資金調達のための条件が設定されている
一方、他の選択を採れない会社が最後に苦しまぎれですること、というネガティブなイメージがある
希薄化に繋がるため、既存株主に嫌がられる傾向もあり、容易に取れる手法ではない

M&Aが決まっていなかったので、MSワラントを選択した結果……
大炎上、個人投資家からお叱りDMの嵐、株価は一時20%落ちてしまった
一方で、長期目線で見てくれている個人投資家が応援してくれていることも感じられた
ダイリューションは8%、グッドパッチは発行して2週間で十何億円も調達できた

 

 

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【初めてのM&Aは?】平均年収1000万越えを目指すデザイン会社のM&A戦略とは

 

M&A成立の決め手は〇〇

2021年12月に初めてM&Aを実施
デザインパートナー事業で開発・マーケティングを強化するため、100社以上検討、10社以上と面談
結果、元から知っていたデザイン会社・スタジオディテイルズを買収
優先度が高い領域ではなかったが、考えの近さ、実際に会ってみた印象で買収を決断

M&A成立の決め手は ラブレター
コンサルファームからの引き合いもあり、より高い額を提示されている可能性が高かった
感情に訴えかける手紙を添えたことで
条件面での不利を覆して独占交渉に進み、M&A成立

目指すは「非連続な成長」

夢は「非連続な成長」ができるM&A
DXコンサルを本業としながらふるさと納税のビジネスを買収したチェンジ社のように、メイン事業と関連の薄い会社を買収して「非連続な成長」を目指したい

 

買収先に求めるものは?

買収先に求めるのは「高みを目指す意志」
M&Aを見据えてたくさんの企業とやり取りしてきたが、毎年20~30%成長を求めることを嫌がる会社が多かった
成長率を追求する強い意志があり、
お互いに高めあえる関係性が重要
「いったん利確したい」という気持ちが透けて見えるとちょっと……

 

そして、唯一無二のデザイン会社へ

デザイナーの価値を高められる会社に
デザイナー1000人規模で高給・好業績という唯一無二のデザイン会社を目指す

 

 

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