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売却後はどうなった?|Vol.058 | M&A BANK

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2018.07.24

売却後はどうなった?|M&A BANK Vol.058

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KDDIグループのSyn.さんに売却

島袋
今回も大久保社長に来ていただいてます!
大久保社長がSyn.さんに売却をされたのはいつごろでしたでしょうか。

大久保
えーと、7月ですね。2017年かな?16?……2017ですね。
ちょっと、過去のことは覚えないタイプなので。

島袋
調べたら出てきますしね。未来しか見えないんですね。

大久保
そうですね。(笑)

島袋
そうしたら、えー……僕もパコーンと飛んじゃいました。(笑)

そうだ、Syn.さんはKDDIグループ、つまりは大企業に当たるので、ベンチャーが大企業に売却するというのは、なんだか夢があるなあと聞いていて思ったんですが、その後のPMIは実際どんな感じだったんでしょうか?

大久保
そうですね。
そこに関してはまず前提として、私自身が当時はもう代表ではなかったので、あくまで外から見たコメントとして聞いていただければと思いますが、Syn.さんの下に入った後のほうが、やはりお客さんに大企業が増えましたね。
それこそ、大企業さんの方がブランド価値を気にされているので、ブランドセーフティーとか不正広告対策を必要としてくださるんです。

外から見てると、やはりベンチャーとして、スタートアップとして、単体では攻略が難しかった会社さんも、クライアントに加わってインタビュー記事も出ていたりするので、よかったんじゃないかと思います。スタートアップだったら取れないお客さんが取れてるんじゃないかなと。

島袋
なるほどね。

大久保
Syn.さん自体は、ベンチャースピリッツを持っている会社さんではあるんですけども、やっぱりグループとして強力なバックアップがあるというのは大きいんじゃないかなと思いますね。

島袋
ああ~そうなんですね。
Syn.さんは、nanapiさんとかも買収されていますよね。けっこういろんなベンチャー系の、アドテク領域の会社の株も買われているので、親和性はピッタリということですかね。

島袋
そうですね。
結局、ブランドセーフティーとか広告対策というのは、広告業界全体もそうですし、メディア側のクオリティも上げることになる技術です。
Syn.さんはメディアやアドテク系のDSPみたいな配信プラットフォームを持っていらっしゃるプレイヤーさんなので、どの部分にも部品としてMomentumのツールが役立つという、いいシナジーだったと思います。

社内の変化、もめたこと

島袋
大久保社長は代表を抜けられたので、事実上仕切っているのは、現代表の方ですよね。
株式譲渡を締結したら、すぐSyn.さんのオフィスに行くとかで、いきなりガラッと変わったわけでしょうか?

大久保
ガラッと変わりました。まず事務所の場所が変わりましたからね。
Syn.さんのいろんな会社さんが入っているところにオフィスが変わるので、もうそれだけでぜんぜん違います。

島袋
開発のスタッフとかもいらっしゃいますよね?その方々もそっちのほうに?

大久保
そうです。みんな一斉に引っ越しですね。

島袋
そうなんですね。何名ぐらいいらっしゃったんですか?

大久保
けっこう少なかったですよ。結局5~6名だと思います。

島袋
売却が決まった時は、みなさんになんてお伝えしたんですか?

大久保
最初の頃からいたメンバーが多かったので、そこのコミュニケーションはあまり難しくなかったですね。
元々M&A前提であるっていうことをメンバーも知っていたので、逆にうちの会社は、人数も少なかったですし、そこのコミュニケーションはスムーズだったと思いますね。あまり揉めなかった。

島袋
逆に揉めたことってありますか?

大久保
あー……。僕が代表を辞めて、アドテク事業を中心に見てる者が代表に代わるときは、共同創業メンバーの中でも揉めましたね、もちろん。
ある意味IPOオンリーを放棄することになるので、それは嫌な人もいますよね。投資家の中にも、最初は(いました)。そこの説得には時間を要しましたけど、結果的にはSyn.さんのところで上手く相性良くM&Aできたからよかったと思います。
でも、これでもしM&Aできてなかったら相当叩かれてたと思いますね。

島袋
そうですか。実際その動いた期間はどれくらいですか?半年くらい?

大久保
そうですね、探し始めてから1年弱ぐらいで、交渉は半年かかったかかからなかったか、くらいだと思います。

島袋
そうなんですね。
そういえば、実はこの撮影前にお話ししていた中で、「売却した後にサービスが伸びたので本当によかった」とおっしゃっていましたよね。
前に出演いただいた、ベクトルに売却された「笑うメディアクレイジー」の伊藤社長も、大手に売却してサービスが伸びて、本当にそれがすごく良かったって言われていました。まさにそういうケースですよね。

大久保
そうですね。

島袋
あ、大久保さん。パテック見せてください!もう時間ですね。(笑)
最後にもう1話出演していただきたいと思います。次回もよろしくお願いします!

【出演者情報】
■大久保 遼:株式会社ライスカレー製作所-代表取締役
東京大学経済学部を卒業後、ゴールドマン・サックス証券投資銀行部門に入社。広告、通信・メディア、テクノロジー関連のM&A、ファイナンシングのアドバイザリー業務に従事。2014年オンライン広告テクノロジー企業であるMomentum株式会社を創業(Syn.ホールディングス株式会社に完全売却)。2016年、株式会社ライスカレー製作所の新代表取締役に就任。
■島袋直樹:Idealink株式会社-代表取締役
2017年12月、自社メディア5媒体を上場企業に事業譲渡。尊敬するじげん社に倣い、「事業家集団Idealink」を目指す。

【株式会社MomentumのM&A概要】
2017年7月、KDDIグループでインターネットサービス事業を行うSyn.ホールディングスに株式を売却、連結子会社となる。インタ―ネット広告におけるアドフラウド(不正広告)の検出・排除やブランド保護の技術を評価された。

【YouTubeチャンネル】
https://www.youtube.com/channel/UCbxAeKe2f9WZGbKy1jHV0Dw

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