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M&Aニュース、正しく理解できてますか?|Vol.061 | M&A BANK

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2018.07.31

M&Aニュース、正しく理解できてますか?|Vol.061

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今回は特別に、熱いニュースを取り上げます。

島袋
冨岡くんには、M&A BANKへ記事を寄稿してもらってますよね。いつも面白いなと思って読んでます。
特に、この間あげていただいた「ヤフーによるデリー(dely)のM&Aは、イグジットじゃなくてエントランス」って記事あったじゃないですか。あれ、IT業界のソーシャルでもけっこうにぎわってる話題なんですよね。
もっと詳しく解説していただいてもいいですか?

冨岡
はい、了解です。
実はM&A BANKでは動画だけでなく、記事でニュース解説をしています。そのニュースは、そこで僕が1番直近で(※動画収録時点)記事を書いたものですね。

ヤフーが料理動画のサービスをやっているデリーという会社を買収したというニュースが流れたとき、TwitterとかNewsPicksとかでいろんなリアクションがあったんですが、中にはけっこう勘違いしてる意見も多かったんです。
そのニュースだけ見て、デリーの堀江社長という20代の若い社長が、前は「1000億円、1兆円を目指すぞ!!」と言ってたのに、「売却してキャッシュを得て、リタイアしてハワイで暮らすのか~」みたいなことを言っている人がいたんです。
でも、実際は全然そんなことじゃないんです。それを解説というか、説明したいなと思って、この記事を書いたんですね。

今回、クラシルというレシピ動画サービスを運営するデリーはヤフーの子会社になったんですけど、それは、デリーに投資していた既存の投資家が、株をヤフーに売ったことで実現したんです。堀江社長はデリーの株を1株も売っていません

ヤフーによるデリーの評価金額は、300億円くらいです。堀江社長は20%以上持っていたので、もし20%売却したとしたら、優先株とか普通株とかはちょっと置いといて、普通に考えてそれは50億~60億円になります。
それならたぶん、普通の経営者は、ちょっとは売却して数億円キャッシュでもらって、そのまま経営に残りたいと思うじゃないですか。

島袋
思いますね。僕だったら全部売っちゃいます!

冨岡
そうですね(笑)だけど、堀江社長はそういうことをしませんでした。
1株も売らずに、子会社にはなるけれども、自分でそのまま経営を続けて、将来1000億円になったタイミングで売るとか、そういうことをきっと考えてるんじゃないかなと。
志の高さが半端ない。

島袋
すごいなあ~。20代ですよね。

冨岡
そうです。半端ないです。

…というのは、なかなかニュースを見てるだけだとわからないので、このメディアの中で「実はこのニュースの裏側はこういう話なんですよ」という形で解説しています。

島袋
このデリーの話で1番経済的にメリットがあったのは、最初に投資して株を売却した、ベンチャーキャピタルになるんですか?

冨岡
確かに、最初のほうに投資したエンジェルとかベンチャーキャピタルもそうですし、その直近のラウンドで時価総額150億円ぐらい、その後に300億円になっているので、直近のラウンドで投資した人でも、おそらく2倍以上にはなってるだろうと思います。
そうやって儲かってはいるんですけど、もしこのクラシルが将来1000億円とか、ZOZOみたいに1兆円企業になったら、その時まで持っていた方がもっと儲かるかもしれないので、いつ売ったらいいか、なかなかわかんないですね。

島袋
そっか…逆に難しいですね。

なぜM&Aをする必要があったのか?

島袋
疑問だったんですが、もともとIPOを目指していたのが、今回は株主が変わったのでM&Aでニュースになりましたけど、別にそのままでも一応IPOを目指せそうだったんじゃないでしょうか。
M&Aしなきゃいけなかった理由ってあるんですかね。なんでヤフーさんは買ったんでしょう。

冨岡
ヤフーが買いたい理由は、そもそもこの料理領域って、伝統的には食べログさんとか、クックパッドさんとか、ジャンルはちょっと違いますが、グルメとか料理という領域で既に強いプレイヤーがいたわけです。
ヤフーとしてもどうしてもそこに入りたいというのがあって、元々ヤフーの子会社のRettyというグルメサイトに投資していたりして、この領域を攻めてはいたんですよ。
だから、料理動画メディア最大手のクラシルも、意地でも手に入れたかったんだと思うんです。

あと、売り手側のデリーとしても、この領域って競合も強いんですよ。
デリッシュキッチンという競合もいますし、どこもCMを打ちまくって、金をどんどんぶち込んでいます。たしかデリーも、直近の決算で赤字が‐30億円とかなんですね。
なので、資金的にしんどいけれど、ちゃんとビジネスにフォーカスしたいという思いがあったと思うんです。

なので、こういうディールが成立したんじゃないか、という風に、全部解説してます。

島袋
面白いですね。普通のニュースだけじゃなかなかそこまでわからないですね。
知ったかして間違ったこと言ってそうです。

冨岡
自分も言ってるかもしれないですけど、人の見て笑ってます。(笑)

島袋
(笑)
ではまた次回も、違うニュースを取り上げて、M&Aのお話をさせていただきたいと思います。

【出演者情報】
■島袋直樹:IdeaLink株式会社-代表取締役
2017年12月、自社メディア5媒体を上場企業に事業譲渡。尊敬するじげん社に倣い、「事業家集団IdeaLink」を目指す。
■冨岡 大悟:TOMIOKA C.P.A OFFICE 代表/公認会計士
オーストラリア帰りのM&Aバンカー。IPO、M&A、資金調達、事業開発等のコンサルティングを行う。IdeaLinkの他にも複数社の社外役員を務める。

【IdeaLink株式会社のM&A実施背景】
資本力と競合優位性を俯瞰して自社サービスを見直した際に、現状の経営資源では更なる成長は困難と判断。2017年12月25日、シェアリングテクノロジー株式会社(東証マザーズ3989)に新設分割により「フランチャイズの窓口」、クレジットカード比較4サイトを売却。その後は売却した資金をもとに、「事業家集団」として新たなビジネスの種まきに奮闘中。

【YouTubeチャンネル】
https://www.youtube.com/channel/UCbxAeKe2f9WZGbKy1jHV0Dw

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