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資金調達、改めて考える「VCの必要性」|Vol.243 | M&A BANK

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2019.12.10

資金調達、改めて考える「VCの必要性」|Vol.243

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 目次 

1.  ぶっちゃけ、VCって必要ですか?
2.  東証審査、言われるほど厳しくなっていない説

 

ぶっちゃけ、VCって必要ですか?

島袋
今回も、上場請負人の佐々木さんに来ていただいております。
前回のお話ではVCの悪口は言いにくいとのことで少し言葉を濁していらっしゃいましたが、僕もVCさんを悪く言うつもりはないんですよ。

ただ、真っ当じゃないVCから調達してしまった起業家がかわいそうだから、そういうのをなくしたいだけです。
ドラッグアロング条項もそうですが、いろいろな特殊条項を知った上で、VCから調達するのは全然ありだと思うんです。

ですが、今回は改めて「VCは必要なのか」考えたいと思います!

佐々木
VCさんはやっぱり必要ですよね。本当に日本は文化的に、なかなかリスクを取らない。
アメリカ・中国と比べて、ベンチャーキャピタルの投資額が何分の1でしたっけ?10分の1とか100分の1だとよく言われます。

起業家はどんどんリスクを取って新しい産業を生み出して、世の中にイノベーションを起こすようになっていただかなければならない。
国もいろいろと制作を作っているのに全然浸透していない面もあるので、その橋渡しをやりたいなと思っていいます。

島袋
ありがとうございます。でも、だいぶ話ぼかしましたよね(笑)

佐々木
ぼかしてます?(笑)

島袋
VCって必要なんですかね?
僕は最近、調達するならエンジェル投資家と、CVCとかからしたり、あとはデットを引けばいいんじゃないかと思っていて。
VCって強引にIPOを勧めたり、このバリュエーションじゃないとダメだということがあるって聞きますし。

佐々木
エンジェル投資家やデットだけだと、規模の大きい調達がなかなか難しいんですよね。

島袋
なるほど、ではどの規模からVCを検討するといいんでしょうか?

佐々木
今の日本では、やっぱり億単位の調達になると、VCからの調達が必要になってきますね。

島袋
1ラウンドで億単位の場合ですよね。

佐々木
もちろん、エンジェルと事業会社だけでできることもあるかもしれませんが、事業会社の場合相手にもよりますし、シナジーがないと、とか理由があったりして、それなりに時間もかかったり。
特に上場企業の場合は、私も経験しましたが、出資するにはそれなりの大義名分というか、本業とのシナジーがないと、株主の手前なかなか難しい面があります。

島袋
CVCの場合はってことですね。

佐々木
CVCもそうですし、事業会社が直接出す場合はもっとそうです。
昔に比べると資金の出し手は多様にはなっているものの、やはりVCは必要だと僕は思います。

島袋
なるほど。

 

東証審査、言われるほど厳しくなっていない説

島袋
次は少しテーマを変えて。
IPOを目指して実際された方と、目指したもののできなかった方、いろいろなケースをご覧になってきたと思いますが、その違いってなんだと思われますか?

佐々木
抽象的な話ばかりになってしまいますが、やはり創業オーナーの思い次第かなとと思います。
IPOを目指す中での障害は多々ありますが、そこまで乗り越えるのが難しい障害はないんじゃないかと感じているので。
多少人よりは多く経験したかと思うんですが、IPOができた会社も、障害・困難がなくスムーズにいったわけではなく、やはりいろいろなことが起こっていましたから。

島袋
どういうことですか?
もちろん、言える範囲で。

佐々木
なかなか難しいですよ。本当にいっぱいあるんです。いっぱいありすぎてどれを選べばいいか…

島袋
じゃあ東証審査について。年々厳しくなってるって言われるじゃないですか。

佐々木
今、すごくそう言いますよね。特に3〜4年前に予実統制とか上場ゴールとかが話題になりました。
でも私の正直な感覚では、2007年〜2008年にかけての1社目の東証審査のときはJASDAQから東証に上がるのは新規上場と同じ扱いで、11月〜3月まで4か月、正月も休まずに対応し続けるという厳しい審査を受けまして、あのときが1番厳しかったと思うんですね。

そのときに比べれば、私が直近見ていた会社は東証1部への審査を受けましたが、それは2ヶ月で、期間も半分ですし、正直言うと前の方が厳しかったです。
昔話になっちゃいますが、本当に実感として。(笑)

今はコンプライアンスとかガバナンスという面では確かにちょっと厳しい感じはしますが、当時は期間も長かったし、、不動産会社ということもあって反社・反市チェックもあれこれいろいろなことを細かく聞かれました。

あとは予実もすごくうるさかったです。
将来のプロジェクトに関しても、買付証明や売買契約書も全部出すように言われて仕入れられるのか確認されたりして、予実はとにかく前から厳しかったと思います。

島袋
ちなみに反市・反社のチェックってどういう風にされました?
日経テレコンとかですか?

佐々木
会社のビジネスによりますね。
特にマンションディベロッパーで不動産関係だったのでめちゃくちゃ厳しくて、日経テレコンではダメです。
違う業界何社か上場したときは日経テレコンでOKでしたが、不動産の時は日経テレコンもやるし、今あるかわかりませんが、2chってありますよね。

島袋
2chでも事業チェックするんですか?

佐々木
あとは会社ごっことかアクセスジャーナルとか、ネット上のああいうものを全部チェックして、その会社が反社・反市じゃないか確かめてくれ、と言われていました。
1番厳しいのは、それをやった上で、エス・ピー・ネットワークという、人も企業も全部調査する機関の調査・取引を全部受けないといけないとか。今はそこまでは求められてはいないですが…

島袋
それを使って、もし「やばい、こいつ反社じゃん!」となったらどうするんですか?
取引先に
「すみません。御社に反社の疑いがあるのでちょっと…」って言うんですか?

佐々木
それは言わないですが、取引しないですね。

島袋
恐いから、そこは工夫が必要ですよね。

わかりました。
じゃあまたM&A BANKでお会いしましょう。

【出演者情報】
■佐々木 義孝:株式会社TOKYOフロンティアファーム-代表取締役
大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社し、新規開拓営業に従事。その後経営マネジメント業務に転身し、東証一部上場企業の取締役CFO、管理本部長、経営企画室長などを務める。2006年、2010年、2015年に事業会社の上場準備責任者として3社のIPOを果たす。現在、数社の社外役員にも就任し、経営助言を行う。
Twitter

■島袋直樹:M&A BANK株式会社-取締役会長
シリアルアントレプレナー。26歳でインターネット広告代理店を創業、年商20億円規模に成長させる。2016年に同社を分社化し、インターネットメディア運営を主体とするIdeaLink株式会社を創業。2017年12月、自社メディア5媒体を上場企業に事業譲渡し、2018年3月よりM&A BANKの運営を開始。「事業は創って売る」をモットーとする。「会社は伸びてるときに売りなさい。」の著者。

順次更新、佐々木さんの出演動画 一気見はこちらから
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