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M&A後の経営者のキャリア 具体事例10 | M&A BANK

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2020.05.26

M&A後の経営者のキャリア 具体事例10

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前回の「経営者のタイプ別M&Aの活用法」では、売却後の経営者のキャリアとして‟引き続き経営する”‟得意なフェーズの経営に注力する”‟投資家になる”の3種類をご紹介しました。
では、具体的にはどんな事例があるのか?
これまでのM&A BANKのゲストのキャリアを分類してみましたので、気になるケースはぜひインタビュー本文もご覧ください。

※インタビュー日順に掲載。いずれもインタビュー当時の肩書き、情報となります

 

・引き続き経営する

リソースやスキルの問題で苦戦していて、それらの問題を解決できる尊敬できる買い手候補が見つかった場合、M&Aで買い手企業傘下で経営を続けることが可能になる。子会社社長として経営を続けるほか、親会社の経営に参画するケースもある。
買収後も引き続き経営してくれることを望む買い手は多いので、相性さえよければ両者がハッピーになりやすい。

事例①バズるメディアを営業に強いベクトルグループへ売却、その後も所属

伊藤新之介:株式会社LAUGHTECH-代表取締役CEO
学生時代からインターネット塾を経営。震災を機に友人に譲渡し、2013年4月にラフテックを創業。立ち上げから1か月で900万PVに達した「笑うメディアクレイジー」に注力。ソーシャル分析ツールの開発に強みを持つ。元エンジニア。2016年9月にベクトルグループに加わる。
  • メディアが堅調に成長。既に付き合いがあり、営業に強いベクトル社に業務提携の相談を持ち掛ける
  • ロックアップ期間後も会社に残り、新規事業を立ち上げ

 

事例②インタースペース社に入って11年、子会社社長と本体役員も

■岡田 英明:株式会社インタースペース-執行役員 兼 株式会社ストアフロント-代表取締役社長
2007年、インタースペース社に自身で考えたストアフロント事業を新規事業として提案プレゼンを行い、M&Aを経て入社。中核事業の1つになるまで成長させ、2018年4月2日に株式会社ストアフロント代表取締役社長就任。
  • 2007年にインタースペース社に事業を売却
  • 2018年に子会社となり、本体の執行役員と子会社の社長に就任

 

事例③‟永久進化構想”を掲げるクルーズグループの一員に

■金 靖征(Yasuyuki Kin):株式会社Candle-代表取締役
東京大学の起業家サークル”TNK”9期生。3年次の2014年、二十歳で株式会社Candleを創業。アプリ開発、キュレーションメディアの運営を経て、女性向けメディア「MARBLE」で躍進。2016年10月に全株式を売却し、クルーズ株式会社の子会社となる。2017年5月にはグループにおける新規事業創出企業に位置付けられる。
  • 子会社でも起業している時と変わらないレベルの経営ができるため、売却後も経営を継続
    (意志決定は基本的に自由、他の子会社との連携も必須ではない、インセンティブ設計もある等)
  • 2019年には代表を交代し、クルーズグループ内で海外市場の開拓に挑戦を始めているそう

 

事例④ヒト・コミュニケーションズHD傘下に入り、本体のCIO的ポジションにも就任

■内山 雄輝:SALES ROBOTICS株式会社-代表取締役社長 CEO
大学卒業の同年にSALES ROBOTICSの前身となるWEICを設立。2014年に営業リストの抽出・インサイドセールス管理システム・BPOサービスのトータルソリューション”SALES BASE”を開発・提供。800社1000商材以上に導入される。10月より、SALES ROBOTICS株式会社へ商号を変更。2019年4月、東証一部ヒト・コミュニケーションズHDにグループイン、執行役員 IT・テクノロジー関連事業推進管掌(現任)
  •  IPO準備もしていたが、事業を拡大させる最短のルートを選んだ結果、東証一部上場企業へ売却することに
  • 売上規模や土台がしっかりした会社の中に入ることで圧倒的なパフォーマンスで信頼性を得られると考えた
  • HDの孫会社の社長の他、ヒト・コミュニケーションズ・ホールディングスの執行役員も務め、更なる成長を目指す

 

該当事業を引き続き経営するために傘下に入るケースだけでなく、新しい事業に取り組みやすい環境を求めてグループインしているケースもありました。

 

・もう一度~~したい

起業や変革など、ある一定期間の経営を得意とする経営者の場合、そのフェーズが終わったタイミングでM&Aを活用すれば、次のフェーズを得意とする経営者(会社)へ該当ビジネスを譲り得意とするフェーズで課題を抱えている新たなビジネスの経営に取り組むことが可能になる。
起業が得意な場合は‟シリアルアントレプレナー(連続起業家)”、規模の大きい企業をより成長させることを得意とする場合は‟プロ経営者”としてのキャリアを磨くことができる。

 

事例⑥経営しながらVCを組成、同時多発的な起業ができるように

■柴田 泰成:サムライト株式会社‐創業者
楽天株式会社に新卒入社し、複数の新規事業立ち上げに携わる。社内の新規事業コンテストにて優勝を果たし、2012年に株式会社リクルートに入社後も新規事業の運営に従事。同年にサムライト株式会社と独立系VC「ソラシード・スタートアップス」を設立し、代表取締役を務める。2016年にサムライト株式社を売却。
  • VCファンドの運営とスタートアップの代表の二刀流
  • VCファンドは自分で会社を作って自分で投資するための専門組織
  • ずっとある会社を運営していくのではなく、‟たくさん作って、早く売る”を目指す

 

事例⑤売却後にどうしてもやりたくなった事業を始めるため、新会社を設立

■龍川 誠:HowTwo株式会社-代表取締役社長
大学時代にデータマイニングを研究。在学中よりWEBサービスや通販化粧品等の立ち上げ運営を経験した後、2013年にロケットベンチャー社を設立。サービス開始から8ヶ月で上場企業に会社をバイアウトし、メディア開発とEC集客に尽力。2016年に美容領域に特化したマーケティング企業のHowTwo(https://corp.howtwo.co.jp)を創業。輸入通販のBUYMAを運営するエニグモ社に総額6億円で売却する。その後、メディア事業の更なる発展のために、2018年インタースペースグループにジョイン。
  • 売却後に思ったよりも手ごたえを感じられず、もっと高みを目指したいことに気づく
  • 売却後の会社では動画事業を始めることができなかったため、新しい会社を1から作ることに

 

見方によっては‟投資家”ケースにも分類できるかもしれません。
当事者としてどのくらいコミットするのか、起業家~経営者~投資家の間のグラデーションの中で自分はどこにどのくらい寄りたいのか、経営者によって少しずつ違いがありそうです。

 

・少し離れて支援したい

自分が経営するのではなく、経営者を支援する立場としてビジネスに関わっていきたい場合、経営との距離を変える目的でM&Aを活用できる。投資家として関わり、自身の経験をもとに経営者にアドバイスを行うほか、支援先を集めれば横での繋がりや提携も可能になる。
自身が経営やEXITの経験を持っている場合は、単なる資金援助以上のサポートが可能な投資家として起業家を支えることができる。

 

事例⑦売却後、サポートの手厚いエンジェル投資家として社長を支援

■小原 聖誉:株式会社StartPoint-創業者・代表取締役社長
2013年AppBroadCastを創業。創業3年でmediba(KDDIグループ)へバイアウト。medibaにて新規事業役員CBDOを務めたのち、退職。現在はエンジェル投資家として活動。21社に出資し、そのうちの1社アクリートはIPOを果たしている。
  • 凡人かもしれないけど、自分でリスクを背負って事業をやっている。そんな社長が好き
  • 出資や毎月のメンタリングで社長を支援
  • 目的は資産運用ではなく、社長を応援すること

 

事例⑧1→10、10→100はプロ経営者に任せ、自身は出資と新規立ち上げに専念

■恵島良太郎:個人投資家、スタートアップスクエア株式会社-代表取締役
2004年株式会社ROI設立、『ファンくる』をリリースし、主力事業へ。2017年に代表取締役を退任し、マレーシアを中心としたグローバル事業へ集中する。3年間で5社のイグジットを経験。現在代表取締役を務めるスタートアップスクエア株式会社では、エンジェル投資およびイグジットに向けた支援を行う。
  • IPOを目指していたがリーマンショックで時期がずれ込んだ
  • 海外とのデュアルライフを始めたところナンバー2以下で経営が回るようになり、出資に専念
  • 会社が大きくなったので、経営はファンドのGPと経営陣に任せる方が伸びると言われた

同じ投資家でも、小原さんは意図的に、恵島さんは結果的に投資家になっている感じがして興味深いですね。

 

その他:IPOを目指していくケース

新しい事業を立ち上げ、次のゴールにはIPOを掲げるという、上記の3つとはまた別のタイプの方もいました。

 

事例⑨1社目をKDDI傘下企業へ売却、2社目でIPOを目指す

■大久保 遼:株式会社ライスカレー製作所-代表取締役
東京大学経済学部を卒業後、ゴールドマン・サックス証券投資銀行部門に入社。広告、通信・メディア、テクノロジー関連のM&A、ファイナンシングのアドバイザリー業務に従事。2014年オンライン広告テクノロジー企業であるMomentum株式会社を創業(Syn.ホールディングス株式会社に完全売却)。2016年、株式会社ライスカレー製作所の新代表取締役に就任。
  • 既存事業でのIPOが難しいとわかり、M&Aに路線を変更
  • 既存の事業を伸ばしたいメンバーを代表に立て、売却を実施
  • 一度目の起業でM&Aを経験してからIPOを目指すのも悪くない

 

事例⑩法人設立10ヶ月で売却、今度はIPOしたい

■籔本崇:株式会社キネカ‐代表取締役
学生時代に2度起業。その後約1年、ITベンチャー勤務。2012年にコンフィアンザ創業。結婚支援事業を全国で展開後、2013年にミクシィグループへ売却。2016年にエンジェル投資、海外放浪などを経て、再度起業。事業の楽しさを知ってからは事業家に専念。
  • 経営者にとって仕事はほとんど趣味、イグジットすると一度起業の道筋が止まってしまう
  • 死ぬまで起業を楽しむにはIPO後も自分で続ける方が面白いはず
  • 5~10年かけて完成する大きな事業を死ぬまでに1つは仕上げたい

 

いかがでしたでしょうか。本当に皆さんそれぞれの選択をされていて、傍目には「他にも選択肢がある中どうやって決めたのかな」と不思議に思います。

売却する側のアドバイザリーを多く務められているブルームキャピタル社の宮崎さんによれば、実際に経営の経験がある方はおのずと自分が進みたい方向性がわかってくるとのこと。
一人ではなかなかはっきりしないという場合は、先輩経営者に相談するのもよいそうです。

 

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■安田あかね:M&A BANK編集部 ライター
大阪大学人間科学部を卒業後、教育系企業に就職。新規事業部にて新サービスの運営基盤づくり、スタッフの管理育成やイベント企画に携わる。
IdeaLink社ではウェブマーケティング領域の業務を経て、M&A BANKの立ち上げ・運営に関わる。サイト管理の他、経営者インタビューや記事の編集を担当。

 

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