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第4回ベンチャーM&Aサミット【3/6】 | M&A BANK

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2019.05.09

第4回ベンチャーM&Aサミット【3/6】

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「第4回ベンチャーM&Aサミット ~投資ファンド、大解剖~」
当日の様子の一部をテキストにてお届けします。登壇者プロフィールはこちら

 目次  

3.  買い手としての「バイアウトファンド」
― 4. ファンドに買われるとどうなるか
—―
 1. 新オーナーとしての特徴
—― 2. 組織文化のすり合わせかた
—― 3. 元オーナーの人事
—― ※ 売却後の元オーナーは…

 

3.  買い手としての「バイアウトファンド」

4.ファンドに買われるとどうなるか

1.  新オーナーとしての特徴

冨岡
昨日ある経営者さんにこのイベントの話をしたら、「もしファンドに売ったら、僕はいいけど、残された社員や会社がめちゃくちゃにされちゃうでしょ」みたいなことを言われたんですね。
そういう理解もあるんだなと思ったので、ファンドが買った後はどうなるか、まさにその実務をされているOさんに実際のところをお伺いしたいと思います。

O氏
非常に恐ろしい質問ですね。(笑)

たぶん今日の趣旨からして、僕は今会社をすごくモノっぽくお話ししていると思うんですけれど、実は我々ファンドという立場は自分たちだけでは事業を運営することができないんです。
逆に言えば、まず投資をするときの入り口には、事業をやっている人へのリスペクトというか、経営をしている方、従業員の方含めていい会社だなという思いがまずあります。自分たちができないことをやって作り上げていて、我々は絶対できないわけですから。

その前提の上で、もう一つの特性として、ファンドは必ずいなくなる、居座れない株主なんですね。なぜなら、投資家さんから10年間とか期限を決められたお金を集めて運用していて、10年後に絶対お金を返さなきゃいけない。
その点では、基本的には会社に入るときに会社の目指したい方向を経営者の方と合意するのが重要です。例えば上場をゴールにするとしたら――今回今日は特にお若い経営者の方が多いんで自分で上場すればいいという話もあると思うんですが、―― 個人として、家族にお金を一定程度現時点で残したい。一方で上場するのは自分一人でやるのは大変だから、誰かのお手伝いが欲しい。そこはファンドの力を借りて上場するときにもう一回リターンを手にする。そういう絵を仮に描くとしたら、ここは完全に目的が一致しているので、基本的に会社をよくするという軸で話をするので方向性が合いますよね。

我々としてお手伝いできることというのは、例えば会社の規模が10倍になると今のオーナーの力量でできないことが出てくるので、そうなってもできる仕組みを作りましょうとか、上場に向けて内部を整えましょうといったところですね。
我々が入るとそういった仕組みづくりの手間やレポーティングは当然出てくるんですが、ただ会社をよくしましょう、どんどんよくしましょうというところで目指すと管理面での強化は必要なところがあるので、負担が不必要に大きくなるということは少ないと思います。

冨岡
バイアウトしてファンドとして入った時に、経営者さんと当初話をしていた内容が、例えば1年後に「やっぱり方針転換します」と言われたら、「はいそうですか、わかりました」となりますか?

O氏
そこは、議論はさせてもらいますね。
ただ経験として、出口をどうするかというところは、実は究極的には利益がぶつかり合う可能性があるところなんですね。



 

2.組織文化のすり合わせかた

冨岡
ファンドによる買収に限らず、M&Aをすることになると、ある意味異分子が会社に入ることになるわけですよね。
ファンドの場合はあまり文化のすり合わせは必要ない印象ですが、どうでしょうか。

O氏
ファンドはやっぱり色がないので、基本的には会社の既存の文化を尊重します。
ただ、ファンドの考え方はかなり異物感を感じるケースはあると思いますので、そこをどうやって対話するかは課題になると思います。

冨岡
そちら(会場)にいらっしゃる識学の梶山さんは、組織の問題のコントロールやマネジメントをされていますが、M&Aなどで初めて違う文化が混ざるときはどう調整すればいいんでしょうか。

梶山
ありがとうございます、先ほど組織デューデリジェンスのご紹介をさせていただきました、識学の梶山と申します。

※トーク開始前に、スポンサーである同社のサービスをご紹介いただいていました。

 

そもそもいい物件(会社)の定義じたい、組織によって非常にばらつきがありますやり方も違いますし、情報の非対称性が大きくなるところなので、僕らが学問を用いて組織を1000社見てきた経験から定義した「いい組織」について、まずお伝えするのが一つです。

あと、M&Aは両社にかかわることなので、もし片方の企業の組織がいいスコアでも、もう一方がのスコアが乖離しているとやはりうまくマッチングできません。
なので、社のスコアを見てどこで折り合いがつくかを見ていく、ということをさせていただいていますね。

冨岡
「売り手と買い手のスコアがまったく違いました」となったら、諦めることもありますか?

梶山
パターンがいくつかあるんですが、ディールがどこまで進んでいるかによりますね。
PMIの段階では後に引けないので、それをどうするかという考え方をしないといけない。
だいたい時間がピリオドになります。「これだけ違うのでこれだけ期間がかかる」「人をこう替える必要がある」というのをPMIでやるんですが、すごく上手にされている会社さんは絵の描き方と時間軸がずれていないので、費用も社員の疲弊感もかなり抑えられます。
時間を算出して、どれだけリスクがあって、どういう手を打とうかというアプローチをしていきますね。

PMI前であれば、自社をもうちょっと良くするとか、スコアがかなり違えば、誰か一人だけ送り込んで文化の融合はあきらめましょうとか、そういうアプローチをしています。

 

3. 元オーナーの人事

冨岡
今サラッと「人を替える」という話が出てきましたが、じげんさんとかはやっぱり買収対象会社のトップを替えますよね。基本的にそうした方がいいんでしょうか。

梶山
バイアウトされるオーナー経営者の方については、ロックアップがかかっていたとしても、「売って海外に行く」とかで次の絵を描かれていると、基本的に自己の利益が固まっちゃってゴールを迎えた状態になるんですね。
我々はその人の意識状態がどこで止まっているかを見て、成長という目的に対して阻害するよう(な状態)であれば代替案を出すという形ですね。

冨岡
ありがとうございます。
Oさんの会社だと、買収した会社のトップの方はどうなるんでしょうか。

O氏
当然残られるケースもあれば辞められるケースもありますけれど、やっぱりある程度金銭面で上がった状態で残っていると、けっこうマイナスが出るケースはありますね。

ファンドとしては会社として成長することを求めてほしいのに対して、最初はそういうコンセプトでは進めるんですけども、実際にお金もペイしちゃって、今まで自分が好き勝手やっていた庭が荒らされている気分にどうしてもなるので、「いいかな」と思って離れていくケースは正直あります。

冨岡
質問から離れてしまうんですが、最近、一回M&Aなどで株のマジョリティを渡して、残りの株を持って残ってそのままIPOを目指す、というパターンが増えている感覚がありますが、今のお話だとそれではあまりワークしないんでしょうか。

O氏
会社の業績がよければすべてを覆い隠してくれるのでうまくいきますが、苦しいときにどうなるか、お互い想定と違ったねと思ったときにどうなるかですね。
そういうことになりたくないなら、うまくいかなかったときの決めごとを入り口で丁寧に確認して、それを契約に落とすところまで含めて事前に準備できれば、うまくいく可能性は上がると思います。

 

※ 売却後の元オーナーは…

島袋
売却額100億とかだともう、すごい世界ですよね。創業者のみなさん、そんなお金入ったらどうします?
ご登壇の皆さんもいろんな創業者を見てこられていると思いますが、その人たちはどうやって資産運用されているんでしょうね。
それにそんなにお金が入ったら、次の成長はいいやと思っちゃう人が多そうですけどね。

O氏
そうですね、ある程度お金があるので自分が投資家になりたいということで、たとえば外食をずっとやってこられた方が引退されてから、若手の小さい外食チェーンに投資をして、経営指南のようなことをしたり。
もう少し若い方だと次の会社を立ち上げて行くことを目指す方もいますし、疲れたのでもう引退してプライベートの充実を図る方などもいらっしゃいます。

細窪
一回海外に行く人はけっこういそうですね。何をしに行くのかわからないけれど。

島袋
きっと節税ですよね。売却するタイミングで、税率を下げるために海外に行く人っていますか?ディールが進むにつれて…

O氏
おそらくですが、売却の時からそれをやり始めても、間に合わない可能性が高そうですね。
居住制限をクリアするためにかなり前もって準備する必要はありますしね。

宮崎
そういう事例、実際にありましたよ。売却すると決めてすぐ、売却の日付を1年後くらいに設定して動き出した方はいました。
その人は本当に成功して今シンガポールにいますね、そういう方もいます。

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1.はじめに
― 1.  主催挨拶
― 2.  ゲスト自己紹介
第4回ベンチャーM&Aサミット【目次・ゲスト情報】
2.「ファンド」の基礎知識
― 1.  経営者が関わるファンド:VCファンドとバイアウトファンド
3.買い手としての「バイアウトファンド」
― 1.  買い方の違い
第4回ベンチャーM&Aサミット【1/6】
― 2.  DDの違い
― 3.  ソーシングの方法
第4回ベンチャーM&Aサミット【2/6】
― 4.  ファンドに買われるとどうなるか
第4回ベンチャーM&Aサミット【3/6】
※ 買い手としての心がけ
― 1.  ソーシングのためのネットワーク
― 2.  M&A以外の選択肢
第4回ベンチャーM&Aサミット【4/6】
4. 「バイアウトファンドへの売却」が叶う条件
― 1.  買収を検討する基準
― 2.  ベストなタイミング:ファンド側の都合
第4回ベンチャーM&Aサミット【5/6】
― 3.  「バイアウトファンドへの売却」以外の選択肢
第4回ベンチャーM&Aサミット【6/6】

 

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